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復活したF1カーの“火花” その功罪は?

2015年04月26日(日)7:58 am

今季からF1カーのフロア下にチタニウム製のスキッドブロックが装着されている。この新スキッドブロックが路面をこすることにより、今季はかつてのように“火花”を飛ばしながら走行するF1カーの姿が見られるようになった。

このチタニウム製スキッドブロックの導入は、F1カーの安全性を向上させることもひとつの目的だとされている。だが、一番の理由は、火花をあげながら走るF1カーを復活させることで、F1の視覚的魅力を高めるためだった。

ここまでのところ、これによる視覚効果についてはおおむね好評のようだ。とりわけ、トワイライトレースとして行われたバーレーンGP(第4戦)で夜のサーキットに明るい火花が飛び散る様はより美しいものだった。

マクラーレン・ホンダMP4-30のERS(エネルギー回生システム)のトラブルにより決勝に出場することができなかったジェンソン・バトンは、パドックからレースを見ながら次のようにツイートしていた。

「クルマから火花が飛ぶのはいいね」

また、レッドブルとトロロッソのオーナーである世界的エナジー飲料メーカーのレッドブルは、その公式サイトにバーレーンGPで火花を飛ばすクルマの写真で構成したページを設け、「おかえりなさい、火花」とのコメントを添えている。

だが、F1ドライバーの中には、この火花を歓迎していない者もいるようだ。

例えば、今年トロロッソからF1デビューを飾ったばかりのカルロス・サインツは、母国スペインの『Marca(マルカ)』に次のように語っている。

「テレビで見る分にはいいと思う。だけど僕たち(ドライバー)にとってはあまりうれしくないかも。火花がバイザーに当たって目がくらんでしまうんだ」

また、ここまでの数レースでメルセデスAMGのルイス・ハミルトンやウィリアムズのフェリペ・マッサが走行中にシートが熱を持つ現象を訴えているが、これもスキッドブロックと路面との摩擦によるものではないかと考えられている。

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