元トロロッソのハイメ・アルグエルスアリがレッドブルを攻撃している。元所属ドライバーの扱いが不公平なのだという。
アルグエルスアリも、史上最年少でF1デビューを果たした2009年当時は将来を嘱望されていた。
ところが2011年、彼は元チームメートのセバスチャン・ブエミもろともレッドブルをクビになった。もっかアルグエルスアリは、電動レーシングカーのFIA(国際自動車連盟)新選手権フォーミュラEを戦っている。
「レッドブルは僕が15歳の時からレースキャリアを支えてくれた。F1に上げてくれたのも彼らだ」とオーストリアのスポーツ系インターネットチャンネル『Laola1』に語るアルグエルスアリ。
「しかし、僕らドライバーを平等に扱わなかった。契約を切られたからいうわけじゃない。決定が遅かったんだ」
「わざと時間をかけたんだよ。僕らが他のF1チームにシートを探せないようにね」
F1から去ったアルグエルスアリに後悔はないという。ここ数年、F1の方向性に「信じられないほど落胆している」からだ。
問題は、高騰を続ける参戦コストにあると彼はいう。そのため、現在のグリッドはいわゆる「ペイドライバー」で埋まりつつある。
「それでスポーツといえるかな」とアルグエルスアリ。
「僕はF1を信じていた。でも今は、その実態が手に取るように分かる。この目で見、肌で感じたから。今の願いは、フォーミュラEがF1よりすぐれた選手権になって、F1の連中が犯した過ちを繰り返さないことだ」
技術面でもF1は変わったとアルグエルスアリは指摘する。彼が思うに、2000年代はマックス・フェルスタッペン(トロロッソ)のような17歳の少年がデビューするなどあり得なかった。
「僕がF1を始めたころは、もっともっと特別な存在に感じられた。ユニークなシリーズだったよ」とアルグエルスアリ。「身体的な負担がすさまじかった。完ぺきに鍛えあげなければ務まらなかったんだ。特に首周りをね」
「今のF1はGP2(F1直下のカテゴリー)より数秒速いだけの、まるで拡大版F3さ」