先週末のF1第3戦中国GPから第4戦バーレーンGP(4/17-19)のインターバルは、わずか4日。その間、メルセデスAMGの両ドライバーに各々のドラマが待っていた。
まずは選手権リーダーのルイス・ハミルトン。彼は、上海の表彰台で取った行動がひんしゅくを買った。
ハミルトンのシャンパンファイトをとらえた一枚の写真が物議をかもしたのである。そこには、困惑の表情を浮かべるレーシングクイーンに向かって酒を吹きかける彼の様子が写っていた。これに反性差別の団体が抗議したのだ。
この問題に関してメルセデスAMGの会長ニキ・ラウダは15日(水)、ドイツ『Bild(ビルト)』紙に次のように話した。「まったくセンスのかけらもない批判だ!」
「表彰台に上がる者は、だれでもシャンパンをかけられる。ドライバー、チームを代表してトロフィーを受け取るエンジニア、そしてグリッドに華を添えるお嬢さんたちもだ」
その一方でロズベルグは、ハミルトンと異なる形の攻撃を受けている。発端は、12日(日)の中国GP決勝で先頭を行くハミルトンのスピードは遅すぎたとするロズベルグ怒りのコメントだ。
「トップのドライバーが遅すぎると思うなら、パスすればいい」と語るのは、ラウダと同じオーストリア人でかつてのF1ドライバー、ゲルハルト・ベルガー。やはり15日(水)にドイツ『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』紙に語ったものだ。
ベルガーといえば、1990年代にマクラーレン・ホンダでアイルトン・セナのチームメートだった男。2015年シーズン開幕以来、走りでハミルトンに見劣りするロズベルグからは焦りがみてとれるとベルガーはいう。
「今のロズベルグはまるで、昨シーズン、最悪のスタートを切ったセバスチャン・ベッテル(当時レッドブル)にそっくりだ」とベルガー。「なぜハミルトンの走りが自分を上回っているか答えを探そうとするが、何も見つけられないでいる」
ロズベルグが中国GP後に見せた反応は、「かえって逆効果」だとベルガーは指摘する。「穴から抜け出せなくなる前に」今までと違う対処法を見出してハミルトンに相対するべきだとベルガーはいう。