フェラーリのテクニカルディレクターであるジェームス・アリソンは、メルセデスAMGとタイトル争いを演じる可能性について「現実的ではない」と語った。
F1第2戦マレーシアGPでフェラーリのセバスチャン・ベッテルが優勝し、V6ターボエンジンになって以来初めて実力でメルセデスAMGを倒したとして、フェラーリに対する期待が高まっている。
続く中国GP(12日決勝)でも、初日のフリー走行2回目でキミ・ライコネンが2番手タイムを記録した。
「あれにはびっくりしたね」と1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブはイタリアの『Sky(スカイ)』で話した。「フェラーリはマレーシアを去った時と同じ調子を保っている。暑くはないのにね」
■タイトル争いに必要な2つの条件
フェラーリ復活の立役者と広く認められているアリソンだが、慎重な態度を崩していない。10日(金)の記者会見で次のように語った。
「メルセデスAMGはわれわれより馬力で少し上回っている。それにダウンフォースも少し上だ」
「この2つの差を縮めるまで、タイトル争いについて話すのは現実的ではない」
アリソンは、シーズン前に掲げていた「2勝」という目標のほうが現実的だと話している。
ベッテルも同様の考えだとフランスの『L'Equipe(レキップ)』が伝えている。
「まだ3戦目に過ぎない」とベッテル。
「焦らないようにしよう。僕たちの第一の目標は、メルセデスAMGのすぐ後ろにつけることだ。今日(金曜日)はそうなった」
ベッテルは11日(土)の予選でもメルセデスAMGに次ぐ3番手グリッドを確保した。