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ルノー、ロータス買収を視野に?

2015年04月09日(木)10:48 am

再び自らのワークスチームをF1に送り込むことを検討しているルノーだが、その買収候補筆頭にかつて自らのワークスチームであったロータスが浮上してきたと報じられている。

実質的には2011年からはエンジンサプライヤーとしてF1との関係を保っているルノー。だが、現在、単にレッドブルにエンジン供給を行うだけでは自分たちにとってのメリットがないとの不満を抱えており、レッドブルのジュニアチームであるトロロッソの買収に向けた交渉を行ってきている。

だが、レッドブル首脳のヘルムート・マルコは先週、レッドブルとしてはトロロッソの「緊密な関係」を今後も維持したいと考えており、トロロッソを実際にルノーに売却する可能性は低いと発言している。

マルコは、トロロッソをルノーのイメージカラーである黄色のカラーリングに変えることで、ルノーにとってもマーケティングの手段として用いることができるようにすることが、より現実的なシナリオだろうと語り、次のように付け加えていた。

「だが、もちろん、金銭面での合意が必要だがね」

そうした背景のもと、ルノーがほかの解決策を見いだす可能性が浮上してきたようだ。

記者のラルフ・バッハは、自身のブログ『f1-insider.com』の中で、ルノーはチーム買収に向けて3,000万ユーロ(約38億9,000万円)の予算を用意しており、メルセデスAMGの前テクニカルディレクターであるボブ・ベルが、その交渉にあたっていると書いている。

バッハによれば、「選択肢は、ロータス、フォース・インディア、トロロッソ、そしてザウバー」だとしており、現在財政的に苦境に立たされているとされるチーム名が網羅されている。

だが、今季のF1第2戦が行われたマレーシアで、フォース・インディアとロータスはルノーによる買収のうわさを否定していた。そのとき、ロータスのチーム最高経営責任者であるマシュー・カーターは、「ロータスを売るつもりはない。売却先を探してなどいないよ」と主張し、次のように続けていた。

「我々は(エンジンサプライヤーの)メルセデス・ベンツと長期契約を結んだばかりだ。この契約は2020年までとなっている。だから、エンジンの変更やオーナーシップの変更を伴うような交渉を行うことなど全く考えていない」

しかし、ある関係者によれば、ルノーのアドバイザーを務めるベルは、エンストンに拠点を構えるロータスを最有力候補にあげているという。バッハは、その情報を提供した関係者が次のように語ったと紹介している。

「それは、ベルの自宅がロータスのファクトリーからほんの15分のところにあるためだ」

事実、ベルはロータスについては非常によく知っている人物だ。現在のロータスがベネトンだった時期、そしてルノーのワークスチームだったころを通じてエンストンで仕事をしていたからだ。2009年に当時のチーム代表であったフラビオ・ブリアトーレが「クラッシュゲート」事件によって追放された際には、ベルがその後任としてチーム代表を務めていたこともある。

バッハによれば、ルノーにとってはザウバーは「高すぎる」し、3,000万ユーロではトロロッソを黄色いカラーリングに変えるにも十分な額とは言えないだろうという。

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