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ロータスの女性開発ドライバーが「女性だけのF1」を支持

2015年04月07日(火)19:12 pm

今年、ロータスの開発ドライバーとなった女性ドライバーのカルメン・ホルダが、女性だけのF1シリーズ設立というアイデアを支援すると語った。

F1最高責任者であるバーニー・エクレストンが、今後女性だけによるF1シリーズを立ち上げることも検討したいと発言したが、これについては多くの反論が巻き起こっており、『AP通信』の記者などは、これは「性差別」への第一歩だとの批判を行っている。

■女性ドライバーの多くがエクレストン案に反対

ウィリアムズのテストドライバーを務めるスージー・ヴォルフも、女性だけのカテゴリーを作るのは「明らかに正しい方向だとは言えない」と発言。

また、フォーミュラ・ルノーなどで活躍する女性ドライバーのアリス・パウエルは、現状で女性がF1に進出できるチャンスがほとんどないことを考えれば、そうしたアイデアがあるのも悪くはないかもしれないと語りながらも、本当は男性たちと同じカテゴリーで争うことができるほうがいいとコメントしていた。

さらに、フル電動フォーミュラカーによるレースシリーズであるフォーミュラEに参戦していたイタリア人女性ドライバーのミケーラ・チェルーティは、女性だけのF1は基本的には「関心を集めるためのもの」であり、「女性が男性とともに戦うレースよりは面白みに欠けるもの」になるだろうとしている。

■スポーツにおいて男女が争うのはまれだとホルダ

だが、ホルダは、これらの女性ドライバーたちとは全く違う考え方を持っているようだ。ホルダは、F1公式サイトに次のように語った。

「今日では、ほとんどのスポーツにおいて女性だけの選手権が行われています。サッカー、テニス、スキー、ありとあらゆるものがそうです」

「こうした選手権において、男性と女性がお互いに戦うものなどありません。ですから、疑問となるのは、なぜF1には女性だけの選手権がないのか? ということです」

ホルダはさらに、『AP通信』に対し、F1では女性が男性を打ち負かすことは絶対にできないとし、それは「身体的問題によるものだ」と主張している。

「10位とか15位を狙うために戦いたいとは思いません。私が望むものは勝利することだからです」とホルダは付け加えた。

■今後、検討を行っていくとFIA

今後に向けての疑問は、エクレストンの提案が、単に議論に終わるだけでなく、本当に現実化に向けて動き出すのかどうかということだろう。

F1統括団体でもあるFIA(国際自動車連盟)で女性モータースポーツ委員会の委員長を務めるミシェル・ムートンは、1982年の世界ラリー選手権で総合2位となった実績を持つフランス人女性ドライバーだ。

ムートンは、『AP通信』に対し、エクレストンの提案を聞いたとき、最初は「気にさわったし、非常にがっかりした」と認めたものの、その後はFIAとして「適切な議論や調査も行わないまま」この提案を棄却するつもりはないとの考え方を明らかにしている。

「ですが、私自身の競技者としての経験から言わせていただければ、私は女性たちも男性のライバルたちと平等のレベルにおいて戦うことを望んでいると心から信じています」とムートンは付け加えた。

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