F1における伝統レースのひとつにあげられるモンツァ・サーキットでのイタリアGPだが、現在2016年までの開催契約を有しているものの、2017年以降の開催継続については暗雲が立ち込めている状況だ。
F1最高責任者のバーニー・エクレストンは、現在モンツァと結ばれている開催契約は商業的には「悲惨」だとし、2017年以降の契約延長を行わない可能性が高いことを示唆している。
さらに、法改正によりモンツァに対する課税面での優遇措置が撤廃されることになったことにより、さらに開催継続の見通しは暗いものとなっている。
新たにイタリアGP主催責任者となった元F1ドライバーのイヴァン・カペリは、モナコGP(5月24日決勝)が開催されるモンテカルロで、エクレストンと今後に向けた交渉を行う予定となっている。
カペリは、「バーニーとの交渉においては、すでにピレリからの支援をとりつけた」と語り、F1公式タイヤサプライヤーからの後押しを得られることになったと明かした。最近、中国の化学産業会社の傘下に入ることが決まったピレリだが、イタリアを代表する名門タイヤメーカーとしての影響力は小さくはないはずだ。
イタリアにはさらに名門チームのフェラーリもある。だが、フェラーリに関してはモンツァに対してはそれほど積極的な支援をするつもりはないようだとうわさされている。それは、親会社のフィアットが所有するムジェロ・サーキットでイタリアGPを開催したいという思惑があるからだと考えられている。
だが、カペリは次のように付け加えた。
「(マウリツィオ)アリバベーネ(フェラーリ/チーム代表)とオーストラリアで話をしたんだ。そこで彼はそんなことは検討もされていないと言っていた。彼は正直な人間だし、私は彼を信じるよ」