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ドイツGP中止にショックを受ける関係者たち

2015年03月23日(月)17:01 pm

メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが、同チームにとってのホームレースである今年のF1ドイツGPが開催されないことは「悲しい」と語った。

今年もドイツGPが7月19日決勝としてスケジュールに組み込まれていたものの、主催者側とF1の商業権を取り仕切るバーニー・エクレストンとが合意に至ることができず、結局正式にキャンセルされることになった。

メルセデスでは何とか開催にこぎつけようと努力していたと報じられているが、ラウダもこれを認め、ドイツのテレビ局『RTL』に次のように語った。

「悲しいの一言だよ」

「メルセデスも助けようとしたんだ。だが、それは受け入れられなかった」

メルセデスでは、ドイツGPを開催することで生じる赤字の半額を負担する用意があるという申し出を行ったと伝えられている。だが、そうした提案が受け入れられなかったからといって、ラウダはエクレストンを責めるわけにはいかないと考えている。

かつて3度F1タイトルを獲得したオーストリア出身のラウダは、次のように続けた。

「世界中どこでも状況は似たり寄ったりだからね。ほかの国でレースを開催している者たちと同じことができる主催者がドイツにいないのであれば、それは仕方のないことだ」

だが、ドイツ出身の元F1ドライバーのクリスチャン・ダナーは、もっと強いくやしさをにじませている。ダナーにしてみれば、20日(金)にジュネーブで行われたFIA(国際自動車連盟)の世界モータースポーツ評議会において決定されたドイツGPの正式キャンセルは、「ドイツのモータースポーツファンの顔に平手打ちを浴びせたようなものだ」とし、次のように続けた。

「こうしたことが起こることを防ぐための制度などがないことは非常に不幸なことだと思う」

だが、ドイツ国内ではF1の観客数もテレビの視聴者もここ数年目立って減少してきていた。

そして、その傾向は今年もさらに強くなっているようだ。ドイツでは『RTL』がF1レースを無料放送しているが、1年前の2014年F1開幕戦オーストラリアGPは310万人が視聴していたものの、今年の開幕戦の視聴者数は180万人にしか過ぎなかったという。

ドイツGPが開催されなくなったことで、ドイツ国内でのF1放送視聴者数がさらに減ってしまう可能性も大きい。

『RTL』のマンフレッド・ロッペは、「放送業界に携わる者としては、今回のキャンセルには当然失望している」と語り、次のように付け加えた。

「ドイツGPは、我々のレース放送の中でもハイライトだったからね。これが1回限りの中止であることを強く期待しているよ」

『RTL』に関しては、近年のF1人気低迷を受け、F1放送からの撤退も検討しているようだとのうわさもささやかれている。

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