「マクラーレン・ホンダは成功する」と二輪世界王者
世界最高峰の二輪レースであるMotoGPのチャンピオンが、ホンダはF1で必ず成功するはずだと語った。
22歳のスペイン人ライダーのマルク・マルケスは、2013年にホンダの公式ファクトリーチームであるレプソル・ホンダからMotoGPクラスに参戦し、その年にいきなり王座を獲得。2014年シーズンにも2連覇を達成している。
マルケスは、同じスペイン出身のフェルナンド・アロンソが2015年にはマクラーレン・ホンダへ移籍することを、まだ正式に発表される前から知っていたと『Marca（マルカ）』に語った。だが、当時まだフェラーリに在籍していたアロンソからはそれを他言しないよう口止めされていたという。
そのアロンソは、シーズン前テストでクラッシュしたことにより、今季のF1開幕戦オーストラリアGPを欠場。そして、現在は来週末に行われる第2戦マレーシアGP（29日決勝）への出走に備えているところだ。
シーズン開幕前のテストでもトラブルが多発していたマクラーレン・ホンダだが、開幕戦オーストラリアGPでも厳しい現実が突き付けられることとなった。
予選では2台のMP4-30が最後尾に沈み、アロンソの代役として出場した控えドライバーのケビン・マグヌッセンは、決勝グリッドにマシンをたどり着かせることもできずにエンジントラブルでリタイア。ジェンソン・バトンが駆ったもう1台のMP4-30は無事完走できたものの、2周遅れという結果に終わっていた。
だが、マルケスは、ホンダのF1プロジェクトはそのうち成功を収めるだろうと次のように語った。
「結局のところ、僕は彼ら（ホンダ）を信頼しているんだ。ホンダはホンダだよ。それに論理的に考えても、ああした新しいプロジェクトでは調整のためのプロセスが必要だからね」
マルケスは、マクラーレン・ホンダが悲惨な状況を迎えているとはいえ、それによって現在自分が所属しているレプソル・ホンダのチーム代表である中本修平が再びF1プロジェクトに呼び戻されるというような不安は感じていないと語った。中本はかつてのホンダF1プロジェクトにおける中心人物だ。
「いや、そうは思わないよ」と語ったマルケスは、次のように続けた。
「F1は僕たちにとってもいいプロジェクトだと思うんだ。F1で使われているテクノロジーは、たぶんそのうちMotoGPでも使われるようになるんじゃないかな」
若くしてMotoGPの王者に輝いたマルケスには、将来的にF1転向を目指すのではないかとのうわさもある。だが、マルケスはこれに関する質問に対して次のように答えた。
「いいや。一度経験してみたいとは思うけれど、何周かさせてもらえればもうそれで十分だよ」
