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マノー・マルシャ、チームを救ったジュール・ビアンキの回復を願う

2015年03月19日(木)18:03 pm

マノー・マルシャのチーム代表であるジョン・ブースが、ジュール・ビアンキがいなければチームが再生することはできなかっただろうと語った。

ビアンキは昨年鈴鹿サーキットで行われた日本GP決勝で、コース脇の作業車に激突。今もなお意識不明のまま母国フランスの病院でベッドに横たわっている。

「ジュールのことを思わない日はないくらいだ」

フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』にそう語ったブースは次のように続けた。

「彼も我々とともにメルボルンでよろこびを分かち合えると本当によかったんだがね」

「我々は(オーストラリアで)クルマをコースに送り出すことはできなかった。だが、我々が戦いに勝利したことは間違いない。ジュールも戦いに勝って欲しいと思っている」

日本GPでビアンキの大クラッシュという最悪の事態を経験したマルシャだったが、その次に行われたロシアGP後に経営破たんに陥ってしまいチーム自体が存続の危機を迎えていた。

チームはその後管財人のもとで清算手続きが進められていたが、今季の開幕直前に新出資者が現れたことでマノー・マルシャとして息を吹き返していた。ブースはそれもビアンキが2014年のモナコGPで2ポイントを稼いでくれていたおかげだと認めている。

マルシャは、ビアンキが稼いだポイントにより、2014年のランキングで9位となっていた。それによって多額の賞金を受け取る権利が発生しており、チームはそれをもうじき受け取ることができる。それがなければ、誰もマノー・マルシャに出資を行おうとなどは考えなかっただろう。

事実、同じ時期に経営破たんに陥ったランキング最下位のケータハムには、ついに救済者が現れることはなかった。

ブースは次のように続けた。

「彼(ビアンキ)が昨年モナコで獲得してくれた2ポイントがなかったら、我々は今こうしてここにいることはなかっただろう」

「最終的には、それがあったから新たな出資者もチームの可能性を信じてくれたんだ」

「我々が今ここにこうしているということは、ジュールに対してチェッカーフラッグが振られるまでレースは終わらないんだというメッセージを伝えることでもある。我々がこうしてサーキットにいることが、彼の両親にとってどれほどの励みとなるのかは私には分からない。小さくてちっぽけなものかもしれないが、そのことで彼らを勇気づけられることを願っているよ」

ブースはさらに続けた。

「マノーがこれまでに置かれた最大の試練から、我々のほうが先に立ち直ることができた。そして、ジュールも同じように乗り越えてくれると信じているよ」

「我々が冬の間にチームを再建することができたのは、信じることで山さえ動かすことができるということを示すものだ。信じている限り、常に希望はあるんだ」

そう語ったブースは、最後にビアンキに対して次のように呼びかけた。

「ジュール、チームは君とともにいるよ」

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