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ラウダ「レッドブルのトラブルは身から出たサビ」

2015年03月17日(火)6:30 am

2015年F1開幕戦オーストラリアGPはメルセデスAMGの圧勝に終わり、負け組からは、すぐにF1規則を変えろと合唱が巻き起こった。これにメルセデスAMGが不快感を示したのはいうまでもない。

参加車減少、ザウバー裁判など暗い話題に支配されたメルボルンで、2014年から続く彼らの強さは、より一層、際立っていた。

■メルセデスAMGは本気で走らなかった?

予選ポールのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)とライバル勢のラップタイム差は、最小でも1秒4。決勝でメルセデスAMGが1-2を決めた後、次にチェッカーをかいくぐったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は、トップのハミルトンから34秒も後方だった。それでもハミルトンは、レース中、本気を出していなかったと批判されている。

「メルセデスAMGが持つ本来の速さは、あんなものじゃない」と15日(日)に語ったのは、ウィリアムズのロブ・スメドレイ。「予選で見せた走りこそが、ほんとうの彼らのペースだ」

■メルセデスAMGはチーム内バトルを避けていた?

ハミルトンと僚友ニコ・ロズベルグは、ちっとも互いに争っていなかったとの見方もある。メルセデスAMGのチームCEO、トト・ヴォルフはこれを否定したが、その一方で、燃料セーブが彼らのメインテーマだったことは認めた。

「ルイス(ハミルトン)に立ち向かおうにも、ニコ(ロズベルグ)には何の武器もなかったのだ。このサーキット(アルバート・パーク)は燃料とのにらめっこだからね」

■大荒れのレッドブル

レースが終わってメルボルンに夕やみ迫るころ、2013年まで4年連続F1王者だったレッドブルは、誰かれ構わず口撃の対象にしていた。

地元オーストラリアの記者たちが締切に追われながら「退屈な」レース記事を仕上げていたその頃、クリスチャン・ホーナーとヘルムート・マルコ博士の両レッドブル首脳は、エンジンパートナーのルノーを激しく非難。おまけに、現行規則ではレッドブル社主ディートリッヒ・マテシッツがF1を止めるといい出しかねないと、おどし文句を並べた。

マルコはいう。「そう、このままでは危ない。マテシッツのF1熱が冷めてしまう」

「今の技術規則は理解不能だ。複雑すぎるほか、金もかかる。F1を技術者の手に委ねてしまってよいものか」

「エンジン規則が、われわれのデザイナー、エイドリアン・ニューイの手かせ足かせとなっている。F1をダメにしているのだ!」

これに我慢ならないのがヴォルフだ。

「よけいなことをいわず、一生懸命しごとをして問題を解決しろといいたい」とヴォルフ。

マルコもホーナーも泣きごとはF1パドックで吐かず、エルサレムに行って「嘆きの壁」にでもぶつけろと、ヴォルフは怒り心頭だった。

対戦相手の文句にうんざりしているのはチームの会長ニキ・ラウダも同じだ。

「非難を繰り返す奴に限って、自分が何をいっているのか分かっていない」とラウダ。

「われわれは皆、技術の粋を争っている。最高のマシン、最高のエンジン、そして最高のドライバーだけがグランプリで勝利できるのだ」とオーストリア『APA通信』に語ったラウダ。

「F1は最高を競う場だ。もし他の目的を求めるチームがいるのなら、それは自分を見失っているに違いない」

さらにラウダは、15日(日)のレースをF1のイメージと重ねあわせて何の問題もないとしている。

「フェラーリが表彰台に戻ってきたじゃないか。それでF1に何の不都合があるのだ?レッドブルが文句をいっているのは、彼らのマシンがどうにもならないからだ。身から出たサビと思え」

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