フィンランド出身の元F1ドライバーであるミカ・サロが、同郷のフェラーリドライバーであるキミ・ライコネンよりも、すでに今年レッドブルから移籍してきたセバスチャン・ベッテルのほうが優位に立っているようだと語った。
2014年はフェルナンド・アロンソとのチームメート同士の戦いに敗れてしまったライコネンだが、今季は友人でもある4年連続F1チャンピオンの称号を持つベッテルを新たなチームメートに迎えていた。そして、その2人が初めて2015年のF1開幕戦オーストラリアGPで接近戦を演じてみせていた。
サロは、ベッテルにとっては今回がフェラーリでの初レースだったにもかかわらず、そのベッテルのほうがライコネンよりもレースを通じていいペースで走ることができていたと見ている。サロは母国フィンランドのテレビ局『MTV3』に次のように語った。
「クルマはいいんだ。だけど、キミは自分の問題を解決できるといいんだけれどね」
今季の開幕戦では1周目に他車との接触でクルマにダメージを負ったライコネンだったが、その影響があってか、その後の2回のピットストップではいずれも左リアタイヤの装着がうまくゆかず、結局リタイアに終わっている。
一方、ベッテルのフェラーリでのデビュー戦はかなり順調に運んだ。予選でもわずかながらライコネンを上回るタイムを刻んで4番グリッドを確保すると、決勝ではピット戦略を駆使してウィリアムズのフェリペ・マッサをとらえて3番手に浮上。最後はメルセデスAMGに対し30秒遅れでゴールし、赤いレーシングスーツで初めての表彰台に上っている。
「それには驚いたよ」
そう語ったサロは、次のように付け加えた。
「テストもそれほどできるわけではないのに、すぐに表彰台に上ったんだからね。でも、最高レベルのドライバーはどんなクルマにも適応できるものだよ」