ウィリアムズも、メルセデスAMGに続いて、F1が風洞使用を禁止するという提案に対して反対の立場を表明した。
その「極端」かつ「物議をかもす」提案は、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーによって行われたものだ。
ホーナーに言わせれば、この提案は現在のF1における莫大(ばくだい)なコストを削減することを目指すためだという。だが、レッドブルでは、今年から第一線での活動から身を引くことになっている最高技術責任者のエイドリアン・ニューイのF1への興味を再び駆り立てようとしていることを忘れてはならないだろう。ニューイはF1の空力の歴史において最も優秀なデザイナーであると称される人物だ。
13日(金)に行われた2015年F1開幕戦オーストラリアGP(15日決勝)のフリー走行でも、ライバルたちに1秒もの差を付けて新シーズンをスタートさせたメルセデスAMGは、その提案をはねのけている。
「これはF1なんだ。GP2ではないし、インディカーのようなワンメイクシリーズでもないんだ」とメルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)は主張していた。
だが、この「コスト削減のため」というレッドブルの提案に対し、中規模程度の予算ながら、今や大物食いの実力を備えたウィリアムズも首を横に振っている。
ウィリアムズのチーム副代表であるクレア・ウィリアムズは、イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』に次のように語った。
「私たちは風洞に大きな投資をしてきました」
「私たちは2つの風洞施設を持っていますが、2つめのものには巨額を投じています。これの使用を禁止することに賛成はできません」