今季の第1戦オーストラリアGPが13日(金)に開幕を迎え、いよいよ2015年のF1シーズンが開幕する。15日(日)に行われる決勝で、まず今シーズン序盤の各チームの力量が示されることになる。
現時点における注目ポイントのひとつが、昨年不振に陥ったフェラーリが、4年連続F1チャンピオンであるセバスチャン・ベッテルを迎えて巻き返しを図ることができるかどうかということだろう。
メルセデスAMGのニコ・ロズベルグは、13日(金)にメルボルンで次のように語った。
「彼(ベッテル)が僕たちを苦しめるようなことになれば面白いだろうね。でも、彼らにはもっと時間が必要だと思っているよ」
だが、昨年まで5年間在籍していたフェルナンド・アロンソに代わって、ベッテルが加わったことでフェラーリの雰囲気も大きく変わってきているようだ。
メルセデスAMGの非常勤会長であるニキ・ラウダは、ドイツのニュース誌である『Focus(フォーカス)』に次のように述べた。
「イタリア人たち(フェラーリ)には、尊敬できるドライバーがいることが必要なんだ」
「セバスチャンは今、かつての(ミハエル)シューマッハと同じ立場に立っているね」
昨年、長年にわたってフェラーリを支配してきたルカ・ディ・モンテゼモーロに代わって、新たなフェラーリ会長に就任したセルジオ・マルキオンネは、アロンソが離脱したフェラーリには、現在ベッテルにすべての希望を託すような雰囲気があることを認めている。
「彼(アロンソ)とフェラーリとの結婚生活はうまくいかなかった」
そう語ったマルキオンネは、次のように続けた。
「5年を経て、その時代が終わりを告げたことは正しいことだったのかもしれない。多分、両者(アロンソとフェラーリ)にとって、そのほうがよかったんだろうと思うよ」
マルキオンネは、フェラーリの将来はベッテルとともにあると明言し、27歳のベッテルに関して「分別をわきまえた落ち着きを持っている。あの若さでそうできるというのはたやすいことではないよ」と評価している。
さらに、マルキオンネは、ベッテルのチームメートであり、2007年にフェラーリ最後のF1チャンピオンとなったキミ・ライコネンについても満足しているとし、次のように付け加えた。
「昨シーズンに見たようなキミではないよ。かつて我々が知っていたころのキミだ」