2月22日(日)に、バルセロナでのテスト中に発生したフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)の事故に関してはいまだに不可解な点も多いとしてメディアにはさまざまな憶測が取り上げられている。
マクラーレンは、アロンソに異常は見られないとした上で、大事をとって来週のF1開幕戦オーストラリアGP(15日)は欠場することになったと発表しているだけだ。
だが、メディアの報道などでこの事故に関する疑念が報じられている以上、マクラーレンやF1統括団体であるFIAに対して早急に明確な情報開示を求める声も多い。
元F1チーム代表のジャンカルロ・ミナルディも、そのうちのひとりだ。
ミナルディは、イタリアの『La Repubblica(レプブリカ)』に次のように語った。
「こういうケースにおいて沈黙を守ることは何の役にも立たない」
「近年、FIAは安全面において飛躍的な進歩を遂げたし、真実を究明するための手段だって持っている」
そう語ったミナルディは、次のように付け加えた。
「オーストラリアでのレースの前にそれが知らされることが望ましいだろう」
現在メディアをにぎわせている「アロンソ感電説」についての意見を求められたミナルディは、次のように続けた。
「私の手元にはそれを示す何の証拠もないし、コメントを行うことはできない」
「私はパワーユニットを使ったことなど一度もないからね。だが、3つか4つの安全装置が組み込まれていると聞いているよ」
「現在はFIAによる調査もあるし、F1では何事も隠し通せないというのはいいことだ」
そう語った67歳のミナルディだが、アロンソが開幕戦を欠場することになった件に関して驚いたりはしていないと次のように語っている。
「いや、こういうことがあった後では、それは普通のことだよ」
「彼は強いパンチを浴びてノックアウトされたボクサーのようなものなんだ。そういう場合には、たとえ検査で全く異常がなくても、復帰には一定の時間を要するものだからね」とミナルディは結んでいる。