2月22日(日)にバルセロナ-カタルーニャ・サーキットで起きたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)の事故を受け、F1のレギュレーションが手直しされることになりそうだ。
現在のF1競技規則27.2aには、F1カーには常に「データレコーダー」を備え付けることが義務付けられている。それは「事故や事件に関連する」データを収集するためだ。
そして、同27.2bには「事故や事件が発生した場合には、競技者はそのデータレコーダーをFIAが入手し、利用できるようにしなくてはならない」とされている。
今回も、マクラーレンはそのデータレコーダーをFIAに提出したものと考えられている。だが、さまざまな憶測を呼ぶこととなったアロンソのテスト走行中に起こった不可解な事故に関しては、そうしたデータだけでは分析には不十分だと考えられている。
メディアの中には、なぜその事故が発生したときの車載カメラの映像が公開されないのかといぶかしがる声もあったが、どうやらマクラーレンではアロンソのテスト走行当時、車載カメラ映像での撮影、もしくは録画をしていなかった可能性もでてきている。
それは、現在のF1競技規則において車載カメラを有効に機能させるよう求めているのはレースのときだけで、テストではそれが義務付けられていないためだ。これは明らかにレギュレーションの「欠陥」だと指摘しているメディアもある。
そして、イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』が、FIAが競技規則を改正し、車載カメラをレースのときだけでなくテストにおいても有効に作動させなくてはならないようにする方向で調整に入ったと報じている。
ルールの改正には、FIAの下部組織である世界モータースポーツ評議会での承認が必要とされることから、正式なルール化は2016年以降となると見られている。