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【マクラーレン・ホンダ公式声明】アロンソの事故原因は突風。マシンには異常なし

2015年02月24日(火)11:06 am

マクラーレンは23日(月)、同チームのF1ドライバーであるフェルナンド・アロンソが22日(日)にバルセロナでのテスト中に起こした事故に関しての声明文を発表した。

それによれば、マクラーレン・ホンダMP4-30に何らかの異常が発生していた事実は認められず、さまざまなデータの解析により、あの事故は突然の強風によって引き起こされたものであるとの見解を示している。

■マクラーレンの声明全文(23日付)

バルセロナ-カタルーニャ・サーキット(スペイン)において2月22日にコース上での事故に遭遇したものの、フェルナンド・アロンソが病院で順調に回復し、家族や友人たち、そして病院のスタッフとも会話ができていることを発表できるのをうれしく思う。

彼は事故現場からサーキットの医療センターへと運ばれ、そこで通常の手順に基づいて初期治療が施された。その後、病院へ空輸することに備えて鎮静剤の投与が行われている。

病院では、CTスキャンやMRIスキャンなどによって彼の状態に関する詳細な分析が行われたが、その結果にはまったく異常が認められなかった。

プライバシーを守ることと、平穏な状態での回復が求められることにより、彼は今後も病院にとどまり、さらなる観察下に置かれる。そして昨日、手順に基づいて行われた鎮静剤投与による作用からの回復を目指すことになる。

彼が、迅速かつ完全な回復ができるよう万全を期すことにしており、その上で、次回のバルセロナテストに彼が参加できるかどうかを見極めることになる。

過去24時間にわたって、我々はフェルナンドのクルマが負った損傷に関する詳細な分析を行い、テレメトリーのデータとともに、彼の事故原因の究明に努めてきた。この段階ですでに、ある程度確実な結論を導きだすことができている。

彼のクルマは、右への高速の上りコーナーとなるターン3の入り口で大きく膨らんでしまい、コースに沿って施された人工芝に乗ってしまった。その結果、トラクションが失われて不安定な状態となり、サーキットの内側に向けてクルマの姿勢が変化した。そこでトラクションが復活したことにより、側面の壁へぶつかってしまったものである。

我々の調査によれば、この事故は、当時サーキットの当該個所において起こった予期せぬ突風によって引き起こされたものであることを示している。その突風にはほかのドライバーたち(例えばカルロス・サインツJr.など)も影響を受けていた。

我々は、フェルナンドのクルマに機構的な故障や、何らかの不具合が発生していたことを示す証拠は何もなかったと断言することができる。さらに、記録によれば空力による圧力もまったく失われていなかったことが判明している。そのことは、かなりのレベルのGフォースを受けたという事実にかかわらず、クルマが空力効果を失っていなかったことを示すものだ。最後に、あのクルマのERS(エネルギー回生システム)には、あの事故の前後にわたって放電や、その他の異常は発生していなかったことも公表しておく。

特に最後の点に関しては、フェルナンドが電気的トラブルによって意識を失ったのではないかとの誤ったうわさがひろがっていることに対し、それを否定するものだ。そうしたうわさはまったく真実ではない。我々のデータは、彼が最初の衝撃を受けるまでダウンシフトしながら、全力でブレーキをかけていたことを明確に示している。もし彼があのときすでに意識を失っていたのであれば、それは不可能だったはずだ。

さらに、我々のデータによれば、フェルナンドのクルマはコンクリートウォールに対し、まず右フロントタイヤが当たり、その後右リアがぶつかったことを示している。それは横方向へのかなりの衝撃であり、その結果としてフロントアップライトと車軸が損傷を受けたものだ。

最初の衝撃を受けた後、クルマは完全に停止するまで壁に沿って15秒ほど滑っていた。4輪ともクルマにつながったままとなっていたが、フロントおよびリアタイヤの間のボディーワークやクラッシュ構造によって、それ以上の損傷は食い止められていた。

我々は、フェルナンドの迅速な回復を願っている。もちろん、共有すべきさらなる情報が得られた場合には、それをお知らせする。

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