昨年までザウバーに在籍していたエイドリアン・スーティルが、ル・マン・シリーズと呼ばれるWEC(世界耐久選手権)でレーシングドライバーとしてのキャリアを継続することになるかもしれない。
スーティルは、ザウバーとの間に2015年までの契約を結んでいた。だが、ザウバーではより多くのスポンサー資金を持ち込むことができるフェリペ・ナスル(元ウィリアムズの控えドライバー)とマーカス・エリクソン(元ケータハム)の2人を2015年のドライバーに据えてしまったのだ。
スーティルは、昨年末にはザウバーに対して法的手段に訴える可能性も示唆していたものの、その後32歳のスーティルが話題にのぼることはほとんどなかった。
スーティルには、アメリカのハースF1チームに加入するのではないかとのうわさもささやかれているが、ハースがデビューを果たすのは2016年のことだ。
ベテランF1記者のロジャー・ブノワは、スイスの『Blick(ブリック)』に、2015年に参戦する可能性が出てきたマノー(元マルシャ)も、スーティルにとってひとつの選択肢となるかもしれないと書いている。
だが、ブノワはそれに続けて、「エイドリアン・スーティルは日産から世界耐久選手権へ出走することのほうを選ぶだろう」と指摘。
日産は、今年からトヨタ、アウディ、そしてポルシェが参戦しているWECの最高峰プロトタイプカテゴリー(LMP1)にエントリーを開始することになっている。
日産では、9名のドライバーによる3台体制で2015年のWECに臨むとしているが、まだ2つのシートが残されている状態だ。
スーティル本人は、最近次のように語っていた。
「自分が(2015年に)何をすることになるかは分からないんだ。だけど、F1以外のカテゴリーがあるのも事実だよ」