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2015年型ルノー・エンジン、問われる真価

2015年02月14日(土)11:34 am

先日のヘレス合同テストでルノーは真のエンジン性能を見せなかったと報じられたところ、彼らもそれを認めた。

今年ルノーを使うのはワークスチームのレッドブルと、カスタマーのトロロッソ。昨年までルノーの顧客だったロータスはメルセデスにくら替えした。この冬、スペイン・ヘレスで行われた初のF1合同テスト(2/1-4)でレッドブルの新車RB11は、ペースも走行距離も低迷。厳しいテスト・シーズンのスタートとなった。

このマシンには、昨年型から大改造が施されたルノーの新「パワーユニット」が搭載されている。社内の組織を一から見直し、エンジン開発凍結解除手形の「トークン」を惜しげなく使った結果だ。

ヘレス合同テスト後、レッドブルのヘルムート・マルコ博士はヘレスの技術トラブルについてコメント。RB11は「新旧パーツの組み合わせ」で走らせ、エンジンも「わざとパワーを落とした」と語っていた。

ルノーの開発責任者レミ・タフィンがフランス『F1i』に述べたところによると、2015年型パワーユニットは確かに「80ないし90パーセント」の力で回っていたという。

そして、ルノーとしては今後「徐々にペースを上げ、シーズン開幕までには100パーセントに達するよう勢いを増していきたい」との意向だ。

「ヘレスでは、潜在能力としてエンジンが持つスピードの1.5秒落ちだった。しかし、走行距離を延ばすにはパワーをセーブせざるを得なかった」とタフィン。

「次のバルセロナでは、もっとエンジン性能を重視し、限界点を探る」

新V6ターボ時代が始まったばかりの2014年シーズン序盤に苦しい思いをしたルノー。昨年クリスチャン・ホーナーは、メルセデスとのパワー差は75馬力に及ぶと明らかにした。

「われわれは間違いなく前進した」と語るタフィン。「だが、ライバルたちと比較をするのは難しい。彼らだって進化したはずだ。われわれほどではないことを願う」

レッドブルのデザイナー、エイドリアン・ニューイは今、一歩下がった立場からチームを見守っている。2015年、彼らの今季型パッケージがメルセデスAMGを負かす実力があるかどうかは、彼にも分からない。

「相手にアドバンテージを取られると、挽回は難しい」とニューイはいう。「エンジンは、頭で考えたものを形にするまでのリードタイムが非常に長い。車体を造るのとはわけが違うのだ」

「しかし、ルノーは懸命に働いている。われわれはパートナーを信用しなけばならない」

2014年シーズン、非メルセデス・ユーザーでレースに優勝を遂げたのは、今季チームのナンバーワンで常に前向きなダニエル・リカルドだけだ。彼は2015年F1のタイトルを全力で狙いにいく姿勢である。

ニューイにはそれが可能かどうか不明だ。

「私が考えるに、それは著しく困難だ」と悲観的なニューイ。「昨年、メルセデスは10パーセントのパワー差を誇っていた。わずか一シーズンで取り返せるような数字ではない」

「やはり実際のところ、われわれは不利な立場に置かれるだろう」、それがニューイの結論だ。「それでもプッシュはし続ける」

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