2月1日(日)から4日(水)まで4日間にわたって今年最初のF1公式シーズン前テストが行われ、各チームの新車が2015年仕様のエンジンを搭載しての初走行を披露した。
そのヘレスでF1関係者の間で話題に上ったことのひとつが、今年のV6ターボエンジンが奏でる音が、昨年よりも大きくなったように聞こえるということだった。
だが、あるF1記者が、自分が計測した数値をもとに、実際の音量そのものは昨年とほぼ同じで変わっていないと主張している。
スペインの日刊紙『Marca(マルカ)』の記者であるマルコ・カンセコは、今年のエンジンが発生する音は明らかに「いくらか改善されていた」と書いたものの、それに続けて次のように主張している。
「エンジンの音は以前よりもはっきりと聞こえているが、通り過ぎるクルマが発生している実際の音量は増加していないことが分かった」
カンセコは、ヘレス・サーキットで実際に手持ちの音量測定器を使用して測定を行っていた。
カンセコによれば、昨年のヘレスで計測したときには、フェルナンド・アロンソの駆るフェラーリF1カーが示した102デシベルが最大値だったという。
「水曜日(4日)には」とカンセコは続けた。「誰もその数値を超える者はいなかった。だが、その音質がかなりレース用エンジンらしいものとなっているのも事実だ」
しかし、カンセコは、ストレート脇に立ち、クルマがほんの数メートル先を通過しているときでさえ「耳栓が必要になるほどではなかった」とし、次のように続けている。
「うるさくて耳が痛いと感じる音量はおよそ120デシベルだ。その数値に近い音量を発生するF1カーは現在は1台もない」
カンセコによれば、今年のエンジンのうちヘレスで最大の音量を記録したのはルノーの100デシベルで、以下メルセデス97デシベル、フェラーリ96デシベル、ホンダ93デシベルと続いているという。