フェラーリと、彼らのエンジンを使用するザウバーの2チームは30日(金)、相次いで2015年型新車を発表した。
本家フェラーリのマシンは長く低いノーズが特徴。SF15-Tと名付けられ、レッドブル出身の元F1世界王者セバスチャン・ベッテルがステアリングを握る。
勝利ゼロという不振の2014年シーズンを受けてチーム大改造に取り組んだ代表のマウリツィオ・アリバベーネは、今季「少なくとも2勝」の目標を掲げている。
「すごく美しいマシンに見えるね」とはベッテルの弁だ。
チームメートのキミ・ライコネンも同意見である。「見ために美しいマシンは性能もよいと相場は決まっている。ただし、実際にテストするまで評価を待たねばならないのはもちろんだ」
ところで最近、ミハエル・シューマッハの黄金時代を支えた元F1デザイナーで現在はチームアドバイザーのロリー・バーンが設計の現場に戻ったと報じられたが、アリバベーネはこれを否定している。
「ロリーには(デザイナーの)シモーネ・レスタの指南役を演じてもらう」とアリバベーネ。「それも、ある特定のプロジェクトの細部においてね。マシン全体のプロジェクトではない」
「いずれにしろ彼(バーン)の熱い心とエネルギーには、ほんとうに感心させられる。彼は今も勝利を欲しているよ」
一方ザウバーだが、いつもの灰色を脱して目に鮮やかな青と黄色のC34を発表。新ドライバー、フェリペ・ナスルを大々的に支援するブラジル銀行のイメージカラーに変身かとの憶測をチームも認めている。
ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌によると、フェラーリV6ターボ・エンジンが2015年に向けて大改造されたのを受けて、ザウバーも昨年型マシンから大幅な変更を迫られたという。
「2014年は、とても残念な年でした」と話すのは、チームCEOのモニシャ・カルテンボーンだ。「私たちは前進しなければなりません。そして選手権ポイントを得るべく戦うのです」