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今年のエンジンは昨年とは「別物」だとルノー

2015年01月29日(木)11:09 am

F1公式エンジンサプライヤーであるルノーが、2015年仕様のV6パワーユニットは、昨年のものとは大きく変わっていると主張している。

2013年までの自然吸気V8エンジンに替えて、新たなV6ターボが導入された2014年はメルセデスのワークスチームであるメルセデスAMGが圧倒的な強さをみせ、全19戦中16レースで優勝を飾った。2013年までレッドブルとともに4年連続でF1チャンピオンエンジンの称号を得ていたルノーだが、2014年はダニエル・リカルド(レッドブル)による3勝だけにとどまっている。

フランスのヴィリー-シャティヨンにあるルノーのF1エンジンファクトリーでは大きな組織変更が行われるとともに、2015年仕様エンジンにも大幅なアップグレードが行われたようだ。2015年には32枚のトークンと引き換えに、シーズンを通じてエンジンのパフォーマンス改善につながる開発を行うことが許されることになっているが、ルノーではすでにその多くを使ってエンジンの抜本的改善に取り組んできたようだ。

「最初のレース(F1オーストラリアGP/3月15日決勝)に向けて、すでに多くのトークンを使っている」

そう語ったルノーの技術責任者ロブ・ホワイトは、次のように付け加えた。

「シーズン中のトークンの使用は、比較的控えめなものとなるだろう」

ホワイトは、2015年仕様エンジンが具体的にどれほど昨年より向上したかはまだはっきりとは分からないと語っている。だが、エンジン部門のマネジングディレクターであるシリル・アビテブールは、今年は昨年のレッドブルによる3勝以上の勝利を得ることを目標としているようだ。

F1エンジン製造事業部門であるルノー・スポールF1のジェローム・ストール社長は、2014年は「勉強」のためのシーズンであったとし、そのV6エンジンの設計を大きく見直し、根本的な変更を加える必要があることが分かったと語っている。

2014年までルノーからエンジンの供給を受けていたロータスが今年からメルセデスエンジンへと移行、さらに昨年経営破たんに陥ったケータハムの復活は難しそうだと考えられている。つまり、今年ルノーエンジンを使うのは、事実上のワークスエンジン供給チームであるレッドブルと、そのジュニアチームのトロロッソの2チームのみとなる。

「そのことにより、ルノーにとって今年は2014年とは非常に違った状況を迎えることになる」

そう語ったストールに付け加え、アビテブールが次のように続けた。

「パフォーマンスに関しては非常に大きな前進を果たすことができたと信じているし、信頼性も向上するだろう」

「現在の差を解消することはできないかもしれない。だが、昨シーズンの赤字を帳消しにするために注いできた努力には自信を抱いている」

ホワイトも、2015年のエンジンは「すべてのシステムやサブシステムが改善された」ことで、昨年のものとは「非常に異なっている」とし、次のように説明を付け加えた。

「手短に言えば、2014年仕様から2015年仕様のパワーユニットへそのまま引き継がれた部品はほとんどないということだ」

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