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ホンダ、FIAの提示したエンジン開発許容幅に納得できず

2015年01月21日(水)17:11 pm

2015年からマクラーレンと組んでエンジンサプライヤーとしてF1復帰を果たすホンダだが、FIA(F1統括団体の国際自動車連盟)が示したエンジン開発凍結緩和ルールに対して納得できたわけではないようだ。

当初、FIA(F1統括団体の国際自動車連盟)では、今年から参戦するホンダについては開発凍結ルールをそのまま適用するという判断を示していたものの、その後の話し合いにおいて一定の譲歩が行われ、ホンダにもシーズン中の開発が認められることになった。

■ホンダに認められる開発はライバルメーカーの動向次第

だが、FIAが示した新たな判断によれば、シーズン中にホンダに認められる開発は、ライバルメーカーたちが開幕戦(オーストラリアGP/3月15日決勝)の時点で残した開発トークン(一定の開発を行うときにFIAに提出する引換券のようなもの)の平均数を基準とすることとなっている。

2014年から現在のV6パワーユニットの供給を始めていたライバルメーカーたちは、メルボルンで開催される開幕戦の前後を問わず、合計32のトークンを利用してエンジン開発を行うことができる。

例えば開幕戦を迎えた時点で、メルセデスが8、フェラーリが6、ルノーが4のトークンをそれぞれ残していたというような場合には、ホンダにはその平均である6トークンを今シーズンから来シーズン開幕までの間に使用することができるということだ。

つまり、実際にホンダがどれほどのトークンを使用できることになるかは、ライバルメーカーたちの動きによって違ってくることになり、本当のところはふたをあけてみないと分からないということになる。

■メルセデスAMGではホンダ対策でエンジン戦略を変更か

そんな中、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』のミハエル・シュミット記者は、ホンダのライバルメーカーたちが、どういうプランを立てているかということについての詳細な情報を入手したと書いている。

少し前には、メルセデスAMGでは今シーズンの序盤4レースには、昨年F1タイトルを獲得した2014年仕様のエンジンを使用し、32のトークンをすべてシーズン中に使用できるようにキープする作戦を取るのではないかと報じられていた。

だが、シュミットはメルセデスAMGの広報担当者のコメントを引用しながら、メルセデスAMGでは開幕戦から2015年仕様エンジンを投入することになったと書いている。

シュミットによれば、これはFIAがホンダのシーズン中の開発を認める判断をしたことにより、メルセデスAMGがその計画を変更したのだという。つまり、仮にメルセデスが32のトークンをそのまますべて残して開幕戦を迎えれば、ホンダが使えるトークンの数も大きく増えることになるからだ。

シュミットは、それゆえ、メルセデスも恐らくは6トークンほどを残す状態として開幕戦が行われるメルボルンへ向かうことになるだろうと書いている。

■ホンダはFIAに再考を求めているとスペイン紙

一方、ルノーは恐らく7トークンを残すと見られており、フェラーリではそれよりも多い12トークンを残すことになりそうだという。もしこれらの情報が正しければ、2015年にホンダが使用することが認められるトークンの数は8ということになる。

だが、スペインの日刊スポーツ紙である『AS』は、ホンダではFIAが示した新たなルールによっても、公平性が維持されることは難しいだろうと不満を持っていると報じている。

「彼ら(ホンダ)は、さらなる確認を求めている」と書いた『AS』は、次のように付け加えている。

「彼らもほかのメーカー同様32の開発トークン使用が認められることを望んでいるのだ」

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