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「古いやり方でF1をやろうとしてもダメだ」とジーン・ハース

2015年01月07日(水)18:58 pm

2016年からF1参戦を予定しているアメリカのジーン・ハースが、マルシャとケータハムの2チームが崩壊したことは、これまでのやり方ではF1では通用しないことがはっきりと示されたものだと語った。

ハースは2016年からのF1参戦をめざしてアメリカのノースカロライナに本部を置いているが、イギリスのバンベリーにあるマルシャの施設を買い取ってそこをヨーロッパの拠点とすることになると見られている。

■ハースの基本はNASCAR型チーム運営

ハースは、F1ビジネス記者としてしられるクリスチャン・シルトを通じて『Autoweek(オートウィーク)』に、近いうちにイギリスでの業務がスタートすることになると次のように語った。

「我々は前進しているし、1月にはイギリスで数名の職員の雇用を開始するつもりだ」

だが、ハースのビジネスモデルは、マルシャやケータハムのものとは大きく違うスタイルとなるようだ。それらのチームは完全なシャシーコンストラクターとして、すでに確立された有力チームたちと戦おうと試みていた。

「我々のF1でのビジネスモデルは、NASCARのチームを基盤とするものだ。そこではよそで造ったエンジンとシャシーを使っている」

NASCARでもスチュワート・ハース・レーシングの共同オーナーとしてチーム運営に取り組んでいるハースは、さらに次のように続けた。

「もしケータハムが戻ってこなければ9チームになるし、我々が10番目のチームということになる。それに、私はバーニー(エクレストン/F1最高責任者)がこれ以上新しいチームを増やそうとするとは思っていないよ」

■最初から独力でF1に挑戦するのは無謀

ハースは、ケータハムとマルシャの失敗を見れば、小規模チームが取り組んでいた古いビジネスモデルが「まったくうまくいかなかった」のは明らかだとし、次のように続けた。

「私に言わせれば、それは狂気のさただよ。もし医者になりたければ10年は医学校へ通うしかない。誰かに教えてもらうしかないんだ。我々がフェラーリと協力関係を結んだのはそれが理由だよ」

F1のレギュレーションが見直されたことで、現在ではハースが言うようなアプローチも可能となっている。単にパワーユニットを供給してもらうだけにとどまらず、例えばフェラーリのようなチームからその他のF1カー構成部品の供給や指導を受けることもできるのだ。

さらに、ハースは、ハースF1とフェラーリが協力関係を結ぶことは、フェラーリにとってもメリットがあるはずだと次のように続けた。

■新たなビジネスモデルの実験的試みだとハース

「私は、彼らも何らかのフィードバックを返してくれるところをパートナーとして持ちたいはずだと考えている。だから、もし我々が彼らにとって何らかの価値を提供できれば、このやり方はものすごくうまく機能することになると思うよ」

「これは基本的に、この新しい方法を取りいれることにメリットがあるのか、そして新しいチームでも競争力を得ることができるのかどうかという実験なんだ。私に言わせれば、新しいチームは大きく後れをとってしまい、追いつくことさえできないものだからね」

そう語ったハースは、次のように締めくくっている。

「もしうまくやれれば、我々は天才のように見えるだろうね。もし半分でもうまくやれれば、それだけでもかなりすごいことだよ」

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