NEXT...F1開催スケジュール

デッドラインが近づくケータハムとマルシャ

2015年01月06日(火)16:52 pm

F1チームが総力をあげて2015年シーズン開幕に向けた準備を進めている中、昨年経営破たんに陥ったケータハムとマルシャに関しては、生き残るための最終期限が間近に迫ってきている。

2月1日(日)にはスペインのヘレスでF1公式シーズン前テストが開始されるが、現時点においてはケータハムもマルシャのいずれもそこに参加できる見通しは立っていない。

■勝負はあと数週間だとケータハム

ケータハムの共同管財人のひとりであるヘンリー・シナーズは、『BBC』に対し次のように語った。

「買収候補者との交渉は続いている。だが、もしテスト開始前に買収先を見つけることができなければ、我々としてもさらに資金をつぎ込むつもりはない」

ケータハムでは、仮に2015年の参戦が決まった場合には2014年型のシャシーとエンジンで出走が認められることになっている。だが、シナーズは「数週間以内に」どんな形であれ救済契約が結ばれる必要があるとし、次のように続けた。

「まだあきらめたわけではない。だが、もし今と同じ状況で最初のレースを迎えることになれば、このチームを救うチャンスは実質的には皆無となるだろう」

■さらに厳しいマルシャの状況

マルシャの状況は、ケータハムに比べるともっと悲観的だ。F1ビジネス記者として知られるクリスチャン・シルトが『Forbes(フォーブス)』に書いたところによれば、2014年シーズンの最終戦アブダビGPへの参戦に失敗したマルシャは、それによって負債額をさらに45,000ドル(約540万円)増やしただけに終わったという。

さらに、マルシャの資産は債権者への支払いに充てるためにすでにオークションにかけられており、バンベリーにあるチーム本部施設も2016年から新規F1参入することになっているアメリカのハースF1に売却されてしまっている。もちろん、チームスタッフたちはすでに解雇されており、チームを運営していくための人材もいない状況だ。

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が発表した2015年のエントリーリストには、マノーという名称で暫定登録されているマルシャだが、最後の望みは土壇場のところで新たな投資者が現れることだ。そうすれば、チームには2014年シーズンにランキング9位となった賞金を受け取る権利が発生する。その賞金額は総額でおよそ5,200万ドル(約62億円)だと言われている。

■わずかな望みに賭けるマルシャ

マルシャの前社長であるグレアム・ロウドンは、『Yorkshire Post(ヨークシャー・ポスト)』に対し、「まだわずかな望みはある。だが、それももう時間切れになりつつある」と語ったものの、まだあきらめてはいないと次のように続けた。

「何かをやり遂げるために、あと2週間はある。だから、まだチャンスはあるということだ」

「我々は投資家たちと交渉を続けているし、前向きな話し合いも行われているよ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック