ルノーのF1エンジンプロジェクトリーダーであるシリル・アビテブールが、レースカー用エンジンなどを手がけるイルモア・エンジニアリングの創設者であり、F1エンジンの大家として知られるマリオ・イリエンと共同作業を行うことになったのを歓迎するコメントを行った。
ルノーエンジンとともに2010年から4年連続でF1タイトルを獲得していたものの、今季はその栄冠をメルセデスAMGにうばわれたレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、「今後ルノーがイルモアと協力していくのは素晴らしいことだ」と語っていた。
2014年のF1最終戦アブダビGPが開催されたヤス・マリーナ・サーキットのレッドブルのガレージには、すでに、かつてメルセデスとともにエンジン設計を行っていたイリエンの姿があった。
アビテブールは、フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「イルモアは、ほかのシリーズで用いられる同様のエンジン開発を通じて豊富な経験を持つ素晴らしい会社だ」
アビテブールは、今後イリエンが運営するイルモアが、ルノーのF1エンジンプロジェクトにおいていくつかの重要な役割を果たすことになると認め、次のように続けた。
「これは、一連の対策に関する分析が求められている状況において、非常に有益なことだ」
アビテブールはさらに、イリエンと協力関係を結ぶこととなった理由のひとつには、「こうした非常に複雑なハイブリッドシステムをフランスの拠点だけで製造することは簡単なことではない」ことが挙げられるとし、次のように付け加えた。
「我々はイギリスの“モータースポーツバレー”に拠点を持っていない。あそこのパブには毎晩のように世界中から集まったエンジニアたちがビールを飲みにやってくるんだ」