今シーズン途中で経営破たんに陥ったマルシャの資産が16日(火)からオークションにかけられることになっている。そして、2016年シーズンからF1に新規参入するアメリカのジーン・ハースが有力な入札者となると考えられている。
アメリカのNASCARでもスチュワート・ハース・レーシングの共同オーナーとして活動しているハースは、次のように語った。
「マルシャのオークション出品リストは手に入れているし、その中のいくつかの品には入札を行うことになるだろう」
そのマルシャの出品リストには、ステアリングホイール、ボディーワークなどを含むF1カーそのものに加え、ファクトリー用の家具やコンピューター、スペアパーツ、ピット作業用器具、さらには輸送用車両なども含まれているという。
ノースカロライナにあるNASCARチームのファクトリーと同じ場所に本部を置くことになっているハースF1チームでは、マルシャやケータハムと同じミスは犯さないという覚悟を持って2016年のF1デビューに向けた準備を進めている。
ハースは、F1カーの設計はアメリカ国内で行うものの、レースチームの運営に関してはイギリスのどこかにサテライト本部を設けるという計画で進めることにしている。これに関し、ハースは『Guardian(ガーディアン)』に次のように語った。
「イギリスにある多くのチームは、すべてを自分たちで製造している」
「彼らは、そうするにはこの方法しかないというイギリス人気質のようなものを持っているようだ。だが、それは我々のビジネスモデルにはまったくあてはまらないよ」
そのハースは、イギリスに設ける予定のサテライト本部については次のように補足している。
「我々は(オックスフォードシャー州の)アビンドンでいくつか当たったが、あのエリアには使えそうな物件がたくさんあるよ。それに、マルシャの本部を検討する可能性だってあるかもしれないと思っている」