マルシャがチーム消滅にまた一歩近づいたようだ。
経営破たんに陥り、管財人によるチーム清算手続きに入っていたマルシャだが、11月には正式に取引停止となったことを発表し、200名強におよびスタッフも解雇されていた。
それでも、チームの社長を務めていたグレアム・ロウドンは、あと10分もあれば、マルシャが2014年のF1最終戦アブダビGPに向けて旅立つための資金を集められるところまできていたと主張していた。
マルシャのドライバーであるマックス・チルトンは、実際にアブダビのパドックに姿を見せており、『BBC』に次のように語っていた。
「清算手続きに入っても、それで終わりではないということは分かっていた」
「僕たちは何とかしようと懸命に取り組んだよ。どの程度まで近づいていたかは分からないけれどね。チームは(アブダビに向かう)飛行機に乗る寸前だったんだけど、そうするための最終資金が十分ではなかったんだ」
2015年の暫定エントリーリストにマノーという名称で掲載されているマルシャだが、どうやらこのチームにとってダメ押しとも言える動きが出てきたようだ。
『Daily Mail(デイリー・メール)』が、チームの管財人であるFRPアドバイザリーによって、マルシャのF1カーやトラック、スペアパーツやその他の機材が12月中旬にオークションにかけられることになったと報じている。
チルトンはアブダビで、さらに次のように語っていた。
「僕は希望を捨てない人間なんだ。そして懸命に頑張り続ける限り、最終的にはそれが報われると感じているよ」
「まだ終わってはいないのは確かだ。でも、かなり難しくなってきていることは認めざるを得ないけれどね」
マルシャにとって最大の財産となるのが、今シーズンのコンストラクター選手権を9位で終えたことだ。もし新オーナーがチームを買収すれば、その手には十分な賞金が手に入ることになる。
「それによってかなりの資金が手に入るし、そのことで投資家たちも近づいてきやすくなるんじゃないかな」とチルトンは付け加えた。