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フェラーリ、2015年に向けて再始動

2014年11月26日(水)4:42 am

レッドブルの絶対的エースだったセバスチャン・ベッテルがいなくなった今、実質ナンバーワンのドライバーとなったダニエル・リカルド。彼は、なぜベッテルがマラネロ行きを決めたか理解できる。

一見すると、四年連続でF1世界タイトルを取りながら2014年は新入りのリカルドに負け続けたのが耐えられなかったように映る。

「チーム内の争いが少しはセバスチャンの決定に寄与したかもしれない」が、それほど単純な理由だとは思えないとリカルドはいう。

彼はドイツ『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』紙に、次のように語った。「彼が望む年にはならなかったね。それは事実だ」

「現実を考えてみよう。彼はレッドブルで四度もF1世界選手権を制した。五度めはどちらの満足感が勝るかな。レッドブル?それとも新しいチーム?」

「僕は知っている。フェラーリに対する彼の情熱はものすごい」とリカルド。「F1だけじゃない。彼はフェラーリとフェラーリ車のオタクなんだ」

「だから、いずれこんなことになるだろうと思っていた」

ただ、フェラーリ移籍のタイミングが少々早すぎた感はある。何しろマラネロは混乱のまっただ中だ。

2014年がフェラーリにとって残念な方向に進むなか、チーム代表のステファノ・ドメニカリ、ルカ・ディ・モンテゼモーロ社長、エースのフェルナンド・アロンソ、それにドメニカリを引き継いだマルコ・マティアッチまでもが跳ね馬を去った。

事態の沈静化を図った新社長のセルジオ・マルキオンネは今週、チームのスタッフに向けて手紙を書いたが、その中身はイタリア『Autosprint(オートスプリント)』誌に漏れてしまった。

「このようなシーズンの結末に、さぞかしガッカリしていることだろう。みんな忘れたいに決まっている」とマルキオンネ。

「しかし、世間には災い転じて福となすといったことわざもある。これを契機に、新しく生まれ変わるのだ。フェラーリのモータースポーツ史で新たな一章を始めるチャンスである」

マルキオンネは、アロンソに替わるドライバーとしてベッテルは最適だと指摘する。なぜなら単に「セバスチャンとキミ(ライコネン)が固い友情で結ばれているからだけではない」

「今この時、健全なチーム精神を持つことがいかに重要か、皆よく分かっているはずだ」「そのチーム精神は、皆がフェラーリのF1プロジェクトに絶対の信頼を置き、献身と犠牲、手柄を分かち合ってこそ成り立つのだ」

フェラーリが2015年に第一歩を踏み出す、その道のりは「長く険しい」。しかし、同時に「変化を恐れてはならない」とマルキオンネはいう。

「これまでの習慣を断ち切り、過去の成績をリセットしてこそ前進できる。未来への礎となるのだ」といったことばで、マルキオンネは手紙を結んだ。

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