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ベッテル、フェラーリ完全移籍はお預け

23日（日）の最終戦アブダビGPで2014年シーズンの幕を閉じたF1。二日後の25日（火）には、早くも来季を目指して同じヤス・マリーナ・サーキットで合同テストが行われる。だがセバスチャン・ベッテルは、それどころか当分フェラーリに乗れない。レッドブルが契約を盾に拒否しているからだ。

ベッテルのレッドブル脱退発表に際してオーナーのディートリッヒ・マテシッツは、アブダビのテストが終わったらベッテルの自由にしてよいと話していた。

それはベッテルも了承済だ。

しかしその後、事情が変わったに違いない。22日（土）のアブダビGP予選後、ベッテルはしきりにボヤいていた。しばらくフェラーリのマシンに触れなくなったからだ。

「（レッドブルの）技術陣が慌てたんだろうね。きっと僕がフェラーリにあらゆる秘密を教えるとでも思ったんだろう」と、ベッテルはドイツ『Auto Motor und Sport（アウト・モートア・ウント・シュポルト）』誌に話す。

「僕にそのつもりがあるなら、1月に入ってもできる話だ」とベッテル。

レッドブル首脳のひとりヘルムート・マルコ博士は、チームの立場を次のように代弁する。「われわれは何故、直接ライバルの役に立つ情報を渡してやらねばならないのだ？」

「もし最終戦のわずか数日後、彼（ベッテル）にフェラーリの走行を許してしまったら、こと細かに比較するに決まっている」