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トゥルーリが語るアロンソとフェラーリの五年

2014年11月23日(日)12:14 pm

ヤルノ・トゥルーリ。2002年から04年にかけてルノー(現ロータス)でフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とチームメートで、トヨタF1でも活躍、現在はチームオーナー兼ドライバーとしてFIA(国際自動車連盟)の新選手権フォーミュラEに参戦している、日本でも人気の元F1ドライバーだ。

そんなトゥルーリには、理解できない。アロンソとフェラーリが五年をかけた関係が失敗に終わったことを。

アロンソは今日の2014年F1最終戦アブダビGPを最後にフェラーリを辞め、2015年以降、マクラーレン・ホンダで新たなプロジェクトに取り組むとされている。

2014-15年フォーミュラE第2戦マレーシアに出場したトゥルーリは、スペイン『EFE通信』に次のように話す。「フェルナンドがなぜフェラーリでタイトル獲りできなかったか、理解に苦しむね」

「僕にも経験があるよ。悪い時期に悪い相手と結ばれたんだと思う」

■大きかったマティアッチの影響

ひとつ明らかなのは、今季、新チーム代表にマルコ・マティアッチが就任したとたん、チームに対するアロンソの不信は増大した。

アロンソ脱退についてアブダビで質問されたマティアッチは、次のように答えた。フェラーリにとって「新しいサイクルの誕生だ。そもそも、最大のモチベーションと献身をもって臨むべきだったがね」

フェラーリが行なった契約終了の正式発表についてアロンソは、フィンランドのテレビ局『MTV3』に、こう話す。「あれを聞いて驚く人はいなかったんじゃないかな。きっと僕の行き先にもサプライズはないよ」

アロンソの後継者名も、当然のように受け止められた。セバスチャン・ベッテル(レッドブル)だ。彼は2014年、新チームメートのダニエル・リカルドを相手に不振が続いている。

■なぜベッテルはフェラーリへ

レッドブル首脳のひとりヘルムート・マルコ博士は、ベッテル少年を一大F1スターにのし上げた張本人だ。「”セバスチャンはさっさと逃げた”というのは簡単だが、そんなに簡単な話じゃない」

「2月のテストでわれわれ(のタイム)は4秒落ちだった。最初に数キロ走っただけで、セバスチャンは新規則も新車も嫌いになったのだ」と、オーストリア『Kleine Zeitung(クライネ・ツァイトゥング)』紙に話すマルコ。

「ブレーキのタッチを変えるために担当技術者を五人も必要とするなんて、彼も望んでいない。とにかくF1マシンは複雑になりすぎた。ドライバーの実力など、取るに足らないものだ」

マルコは、そんな状況がベッテルを追い込んだと語った。四度のF1世界チャンピオンは、新たな挑戦を求めてフェラーリの超破格オファーを受け入れたのだ。

「レッドブルで彼の給料は、ほぼ戦績次第で金額が決まった」と明かすマルコ。トロロッソから移ってきた陽気なオーストラリア人リカルドの存在も、ベッテルを「イラつかせた」とマルコは見ている。

「いずれにしろ、セバスチャンがチームに留まるとは思えなかった。タイミングは完ぺきだったんじゃないかな」というマルコだった。

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