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ケータハム、生き残り策として型落ちエンジンでのコスト削減も?

2014年11月23日(日)11:40 am

来季以降への生き残りをかけ、なんとか今季のF1最終戦アブダビGP(23日決勝)への出走を果たしたケータハムだが、仮に2015年にも継続参戦が可能となったとしても、搭載できるエンジンは2014年型となるかもしれない。

今季の第17戦アメリカGPを前に経営破たんに陥ったケータハム。現在は管財人であるフィンバー・オコーネルがチームの運営を手掛けており、今週末開催されているアブダビGPのピットウォールにもそのオコーネルの姿がある。

オコーネルとしては、アブダビGP出走を果たしたことでリーフィールドに本部を構えるケータハムがまだ“購入可能物件”であることを買収候補者に向けてアピールできたと言えるだろう。

■2015年参戦継続に向けまだ課題は多い

だが、ケータハムにはまだ乗り越えなくてはならない障害がある。

そのひとつはドライバー問題だろう。オコーネルはアブダビGPにウィル・スティーブンスを起用したが、そのスティーブンスはフリー走行において小林可夢偉に比べ数秒遅いペースでしか走ることができなかった。

だが、オコーネルはフランスの『L’Equipe(レキップ)』に対し、今回のアブダビGP出走が可能となった背景には「ウィルが貢献してくれた額が重要な役割を果たしてくれた」ことを認めている。

仮にケータハムが2015年に生き残ることができたとしても、資金持ち込み可能なペイドライバーに頼らざるを得ない可能性は高く、実力の伴わないドライバーによって成績は伸び悩むという悪循環を断ち切ることは難しそうだ。

さらに、ケータハムには来季用のF1カーを用意できるのかという課題もある。厳しい状況に置かれたケータハムでは、かつて元HRTチーム代表のコリン・コレスに率いられていたころ、そして経営破たんが現実となった今もそうだが、そのスタッフの多くがすでに解雇されているという背景もある。

「クルマに関しては」とオコーネルは続けた。「チームのエンジニアたちは、大きく進歩を果たせたものではないものの、仮に新オーナーが現れさえすれば、来年も戦えるものだと言っているよ」

■ひとつの選択肢が型落ちエンジンの使用か

その場合の選択肢のひとつとなるかもしれないのが、改良が施された2015年仕様のエンジンではなく、2014年型の古いルノーエンジンを使用することでコストを抑えるという方法だ。

ルノーからワークスエンジンの供給を受けるレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも次のように語った。

「ケータハムや、あるいはほかのチームが、コストを抑制するために2014年型パワーユニットを使うことにはまったく何の問題もないよ。ただレギュレーションは変更が必要になるだろうがね」

一方、オコーネルは、新たな買い手が現れた場合、彼らがチームの名称を変更することや新たなチーム代表を就任させることを望む可能性があることを認め、次のように語った。

「私が感じているのはこのチームへの責任感だけなんだ。私は、もし誰かこのチームを引き受けてくれる者が出ればすぐによろこんでチーム代表の座を明け渡すつもりだよ。そうすれば私も観客席からゆっくりレースを楽しむことができるからね」

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