メルセデスAMGは、今季のF1ドライバータイトルが決着するF1最終戦アブダビGP(23日決勝)を前に、クルマのトラブルによってタイトルが決まるようなことだけは絶対に避けたいと必死だ。
メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは、ダブルポイント制で迎える最終戦で、万が一クルマのトラブルによってランキングリーダーのルイス・ハミルトンがニコ・ロズベルグに敗れてしまうようなことがあれば、それは「悪夢」となるだろうと語っていた。
メルセデスAMGでは、激しいタイトル争いを繰り広げるハミルトンとロズベルグに対して、最終戦でも公平に対処するという姿勢は崩していない。
「私に言わせれば、もう2人ともF1チャンピオンだよ」
ドイツのテレビ局『RTL』にそう語ったメルセデスAMGのニキ・ラウダ(非常勤会長)は、次のように付け加えた。
「私は2人のドライバーが、最高レベルのトップアスリートだということを目の当たりにしてきた」
ラウダは、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンが導入した最終戦のダブルポイント制に関しては「ばかばかしい」と批判的だ。だが、メルセデスAMGとしては少なくとも公平な戦いのもとにタイトルのゆくえが決するよう最善を尽くすつもりだと次のように続けた。
「トト・ヴォルフ、パディ・ロウ(技術部門エグゼクティブディレクター)、それに私自身も含め、2人のドライバーが同じコンディションで戦えるよう、できることはすべてやってきた。技術的な問題でレースに決着がつくようなことがないようにね」
「我々はクルマやエンジンのすべての部分を調べ上げ、それらのパーツを早めに取り換えたんだ。それが何であれ、可能なものはすべて最新の部品を装着したよ」
そう語ったラウダは、次のように締めくくった。
「それでも技術的な問題が起こったとすれば、我々にはもうそれを防ぐ手だてはなかったと言うしかない」