スペインに本拠を置く金融サービス機関サンタンデールは、同行と縁の深いフェルナンド・アロンソのフェラーリ脱退後もチームに残る見込みだ。
これは、スペインのスポーツ日刊紙『Marca(マルカ)』が報じたもの。アロンソの動向とは別に、2017年までのスポンサー契約遵守を約束したという。
それが事実でも、アロンソには多少の個人スポンサーシップを続ける模様。彼の移籍先として有力なマクラーレンも、かつてサンタンデールとの関わりがあったチームだ。
さらに『Marca(マルカ)』によると、アロンソはスペインの通信企業テレフォニカと接触している。
一方、別の記事は、マクラーレン・ホンダの2015年ドライバーに言及。彼らのAプランがアロンソであるのは明らかだが、Bプランとして、エリック・ブーリエがマネージャーを務めるロマン・グロージャンの名が上がっている。
『Marca(マルカ)』は、F1第17戦アメリカGPが開かれているオースティンのパドックで1日(土)、マネージャーのジュリアン・ジャコビを伴ってマクラーレンのスイートに入るグロージャンの姿が目撃されたと報じた。
この動きは何を意味するのだろう。来季アロンソの行き先は、どこか別のチームか?そういえばロータスのオーナー、ジェラルド・ロペスはオースティンで、いつの日かアロンソがロータス(旧ベネトン、ルノー)に戻ってくるところを想像できると話していた。
そうかと思えばロペスは突如、アロンソとの関係について話をはぐらかす。「フェルナンドとは・・・、よくサッカーの話をするよ」
ロータスのチーム代表フェデリコ・ガスタルディの反応も似たようなものだ。「残念ながら、フェルナンドのレーダーに私たちは引っかかりもしないね」
そんな話を裏付けるようにドイツのテレビ局『RTL』は、アロンソのマクラーレン復帰は決定済だとしている。それも、相当な長期契約になるという。
ただ、アロンソは常勝軍団メルセデスAMGの一角に何とか食い込もうと諦めずトライを続けているといった話も根強い。
間もなく本格的に同チームと残留交渉に入るルイス・ハミルトンの耳にも、そんな憶測は届いている。
「彼(アロンソ)は僕のシートを狙っているのかな?きっとフェルナンドは激しくプッシュしていることだろうね」と、イタリア『La Repubblica(レプブリカ)』紙に話すハミルトン。「でも、僕だってあきらめないよ。なにせ自分のマシンを愛しているからね」
結局アロンソの将来について、もっとも真っ当な憶測はマクラーレン移籍だろうか。
移籍先がどこにしろ、アロンソとフェラーリには片付けなければならない懸案がある。5,000万ドル(約56億9,600万円)といわれる違約金だ。
アメリカGPで6位に入賞、F1コンストラクターズ選手権4位の座を守ったアロンソだが、レース後に興味深いコメントを発した。その金は、レースでがんばって自分が稼いでやると受け取れる内容だ。
レース後、「チームのためにポイントを稼げてうれしい」と、スペイン『El Confidencial(コンフィデンシアル)』紙に語ったアロンソ。「(コンストラクターズ選手権4位で)一年を終了したら、フェラーリに何千万ドルもの金が入るんだ」