今週末にテキサス州オースティンで開催されるF1アメリカGP(11月2日決勝)は、今年もアメリカで最も人気のあるモータースポーツであるNASCARと開催日が重なっている。しかも、その人気の高いNASCARレースであるテキサス500が行われるテキサス・モーター・スピードウエイは、オースティンから車で3時間ほどの距離しか離れていない。
これまで、オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズでF1レースが初開催された2012年から今年まで3年連続でこの人気の高いNASCARレースと同じ週末にF1グランプリが開催されており、これに関してはアメリカ国内ではしばしば批判の対象となっていた。
テキサス・モーター・スピードウエイの社長であるエディー・ゴッセージは、地元の『Star-Telegram(スター・テレグラム)』紙に次のように語った。
「彼ら(F1)が我々に対抗しようとしているんだ。我々は彼らに対抗するつもりはない」
「我々はもともとこの日程で2005年からやっているんだ」
だが、NASCAR側からすれば、過去3年間はF1からけんかを売られたような感じで受け止めていたことは間違いないだろう。
「観客はどちらへ行くかの選択を迫られるし、我々のほうへ来る者もいれば、彼らのほうを選ぶ者もいる」
「私が世界を転戦するF1のスケジュールについて理解できていないんだと耳にタコができるほど言われている。だが、確かに理解できないよ。彼らがオースティンでレースができるのはこの日しかないなんておかしな話だろう。すごくおかしい」
そう語ったゴッセージは、F1の2015年の暫定スケジュールに言及しながら次のように付け加えた。
「そして、2015年には彼らはほかの日程でレースをするということが分かったがね」
確かに、2015年の暫定F1カレンダーによれば、アメリカGPはこれまでよりも1週間開催時期が早められている。新たにメキシコGPがアメリカとブラジルの間に入ることになったためだろうが、どういう経緯で日程が調整されたのかは定かではない。