4度F1チャンピオンに輝いた実績を持つ伝説的元F1ドライバーのアラン・プロストが、ルノーエンジンは来季もメルセデスには追いつけないだろうと語った。
昨年まで4年連続F1チャンピオンチームとなったレッドブルにエンジンを供給するルノーだが、V6ターボエンジンによる新たな時代を迎えた今年は大きくつまずいてしまった。
現在のF1ルールでは、エンジンの開発が凍結されており、来年に向けて開発ができるのは現行エンジンの最大48パーセントまでと定められている。
今季、メルセデスエンジンが圧倒的な強さを誇る中、ライバルであるルノーやフェラーリでは、そのエンジン開発凍結の緩和を求めている。
そのルノーのアンバサダーを務めるプロストは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「彼ら(ルノー)がメルセデスに追いつくのは難しいだろう」
「だが、それはFIA(F1統括団体である国際自動車連盟)によって開発(凍結)期間に変更が加えられるかどうかにもよってくる」
「現時点で行われている凍結は、停滞と同じ意味だ。だが、すべてを自由にしてしまえば費用も高騰してしまう。適切な妥協点を見いだすことが必要だね」
そう語ったプロストは、次のように付け加えた。
「来年を迎えるまで、ルノーについて最終判断を下すべきではないだろう」
プロストはさらに、レッドブルが昨年まで圧倒的な強さを誇っていたことを考えれば、劇的にルールが変更された今シーズンにルノーがメルセデスの後手に回ることになったのは理解ができると次のように語った。
「メルセデスが有利になることは、ほとんど避けられなかった」
「昨年、私は彼らを打ち負かすのは難しくなるだろうと言っていた。それは、彼らがかなり早くから開発を進めていたからなんだ」
プロストは、次のように付け加えた。
「ルノーは昨年まで数年にわたってタイトルを獲得し続けていた。その間、メルセデスでは新しいプロジェクトのほうに完全に集中することができていたからね」