マーカス・エリクソン(ケータハム)のマネジャーが、現在3チームと交渉を行っていることを明らかにした。
ケータハムでは、チーム運営権が管財人に移され、少なくとも現時点では今週末のF1アメリカGP(11月2日決勝)と来週末のブラジルGP(11月9日決勝)への不出走が確定している。
ケータハムに所属する日本人ドライバーの小林可夢偉は、自身の公式動画チャンネルの中で次のように語っている。
「今のところアブダビ(最終戦/11月23日決勝)がどうなるかは分かりません。レースができるかもしれませんし、これから2週間か3週間様子を見なくてはなりません。僕はただ答えを待つだけです」
「同時に、この時間をF1にとどまるために使う必要があります」と可夢偉は付け加えている。
だが、自分のスポンサーを通じて年間に約1,800万ドル(約19億4,000万円)の持ち込みができると考えられているエリクソンに比べ、スポンサーを持たない可夢偉の将来はさらに険しいものとなりそうだ。
すでにケータハムの運営からは手をひいた前チーム代表のマンフレディ・ラベットは、すでに2015年シーズンに向けてエリクソンのマネジャーや「彼を資金的に支援する者たち」との交渉に入っていたことを認めていた。
だが、エリクソンのマネジャーであるエヤ・エリーは、アメリカGPとブラジルGPに出走できないことと24歳のルーキードライバーの「将来とは全く関係がない」と主張している。
それでも、エリーはスウェーデンの『Aftonbladet(アフトンブラデット)』紙に対し、ケータハムがアブダビで再び走ることができるようになることを望んでいると次のように語った。
「エクレストン(F1最高責任者のバーニー・エクレストン)は、彼ら(ケータハム)が来年のエントリーライセンスを得るためには、アブダビで走る必要があるという最後通告を彼らに示している」
「ライセンスがなければ、破産管財人もチームを売却することができない。もはや何の価値もなくなるからね。だからチームもシーズンの最終戦には走ることになると思うし、マーカスもレースへ出るよう依頼を受けることになると思う」
エリーはさらに、ケータハムが出走しないにもかかわらず、エリクソンはアメリカやブラジルでF1パドックに顔を出すことにしていると付け加えている。それは「このビジネスでは何が起こるか予想もつかない」からだという。
しかし、2015年に向けて、ケータハムの問題がエリクソンに影響を及ぼすことはないとエリーは主張し、次のように続けた。
「来年に向けて、いつごろ話がまとまるかは分からない。99.9パーセント確実でも、あるいは80パーセント確実でも、100パーセント確実でないということに違いはないからね。もう少し時間がかかるだろう」
エリーによれば、ケータハムの破産手続きが開始される前から、すでに4つのチームと来季に向けた話し合いをしていたという。
「ひとつ変わったことがあるとすれば、シート獲得に向けた戦いがさらに厳しくなったことだ」と語ったエリーは、次のように付け加えた。
「我々のリストには4チームの名前があったが、ケータハムすでにその一番下に下がってしまった」
『Aftonbladet(アフトンブラデット)』は、エリクソン本人のコメントを得ることはできなかったと付け加えている。