F1ドライバーたちが、F1公式タイヤサプライヤーであるピレリに対し、雨用タイヤの改善を求める声を上げている。
F1日本GP(第15戦)決勝において、雨によりコンディションが悪化しつつあった中、摩耗のすすんだインターミディエイト(水量の少ないとき用レインタイヤ)で走行していたジュール・ビアンキ(マルシャ)がコントロールを失ってクラッシュ。ビアンキは今もなおこん睡状態が続いている。
現在、今季のF1タイトル争いをリードするルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、ドライバーはウエットコンディションの場合、多少水量が多くてもインターミディエイトで走ることを望むことがあると指摘。それはピレリのウエットタイヤ(水量が多いとき用のレインタイヤ)があまりにも遅すぎるからだという。
「あのタイヤ(ウエット)は、僕がこれまで使った中ではあまりいいものではないことは明らかだよ」
『Daily Mail(デイリー・メール)』にそう語ったハミルトンは、次のように続けた。
「スリック(溝無しタイヤ)はこれからも改善されていくだろうけど、ウエットに関してはあまり強く意識されていないんじゃないかと思うよ」
「水をうまく排出してくれて、もっと速く走ることができるからといって、まだインターミディエイトではまだ安全ではないときにそれを使わざるを得ない状況にドライバーを追い込まないようなタイヤが望ましいね」
4年連続F1チャンピオンのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)も、ドライバーがピレリのウエットタイヤに対して不安を抱えていることを認めている。伝えられるところによれば、ベッテルは先週末に開催されたロシアGPにおいて、レース前のミーティングでこの問題を提起し、次のように語ったという。
「このことについては、日本GPが終わってからではなく、すでに以前から伝えていたことだ」
「(フルウエットタイヤで)水にうまく対応できるようになるとすぐにインターミディエイトをはこうとする。かなりのリスクを背負ってね。それはそちらのほうが速いタイヤだからだよ」
「このことに関して、僕たちは取り組む必要がある」とベッテルは付け加えた。