フェラーリの前チーム代表であったステファノ・ドメニカリが、アウディからのオファーを受け入れたと伝えられている。
今週になって、ドメニカリがインゴルシュタットに本部を置くアウディに加入し、WEC(世界耐久選手権)チームの責任者であるヴォルフガング・ウルリッヒの後任となるのではないかと報じられていた。
だが、その情報は見当違いだったようだ。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が報じたところによれば、49歳となるイタリア出身のドメニカリが11月1日からアウディに入社するのは確かだが、彼はモータースポーツとは関係のない業務に携わることになるという。
だが、アウディがドメニカリの加入を認めたと報じられたことで、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)の今後に関してさらなるうわさを呼ぶこととなるかもしれない。
成績不振によりフェラーリを更迭されたドメニカリだが、アロンソとは親しい間柄であることが知られていた。そのドメニカリを追放したルカ・ディ・モンテゼモーロも今月正式にフェラーリを離脱している。
アロンソが今後どうなるのかということについては、マクラーレン入りが強くうわさされているものの、まだ何一つ正式な発表は行われていない。
そのアロンソは、今年の6月に行われた有名なル・マン24時間レースにゲストとして招かれており、その際アウディのガレージにも立ち寄っていた。
今年のル・マン24時間レースでスターターを務めたアロンソは、WECについて「すごく魅力的なカテゴリーであることは確かだよ。間違いなく(いつかは)ここでレースをすると思うよ」と語っていた。
マクラーレン・ホンダと2015年に向けた交渉を行っていることは間違いないアロンソだが、今季圧倒的な強さを誇っているメルセデスAMGのシートに座りたいと考えていることも確かだろう。だが、それに関してメルセデスAMGの首脳陣は繰り返し否定してきている。
メルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)は、今週『Sportwoche(シュポルトヴォッヘ)』に「多分、彼(アロンソ)はF1を離れて休みを取るんじゃないかな」と語ると、さらに次のように続けていた。
「彼は今年友人のマーク・ウェバーに会いにル・マンへ行っていたし、あのレースが彼にとって魅力的であることは間違いないよ」
ドメニカリがアウディに入社することが明らかとなったことで、こうした見方にさらに拍車がかかることになりそうだ。