フェラーリは、エンジンの開発規制を緩和することはF1のために良いことだと主張している。
今年から導入されたV6ターボエンジンのルールでは、2015年シーズンが始まるまでパワーユニットの48%しか開発が許されない。そのため、圧倒的な強さを誇るメルセデスエンジンに対して、フェラーリやルノーはなかなか遅れを取り戻せずにいる。
特にフェラーリは開発凍結のルールを緩めるべきだと主張しており、例えば年に1度シーズン中にパフォーマンスを上げることを認めることなどを提案している。
前回のF1第14戦シンガポールGPでその話題が出ると、メルセデス側はコスト上昇を理由に反対した。
しかし、日本GP(5日決勝)前の2日(木)に、フェラーリのチーム代表マルコ・マティアッチは次のように反論した。ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えている。
「コストが膨らむことはないだろう」
「なぜなら、開発の規模は同じままだからだ」
「カスタマーチームにとっても、2月末から同じエンジンのままでは、チームが進歩する可能性がほとんどなくなってしまう」
「それでは、結局もっとコストがかかることになりかねない」
またマティアッチは、この提案はフェラーリのためでもルノーのためでもなく、F1全体のためになると話している。
「われわれがこれを支持するのは、それがこのスポーツにとって良いことだからだ」とマティアッチ。
「フェラーリにとってもチャンスだが、同時にリスクもある。メルセデスはもっとうまく開発するかもしれないのだから。われわれに一方的に有利というわけではないんだ」
「現在のところ、エンジニアやサプライヤーは冬の期間に焦点を当てている。だが、F1は絶え間なく進化するものであるべきだ」
また、エンジンの開発規制は力関係を固定し、「コース上のエンターテイメント」に影響するからファンにとっても良くないとマティアッチは主張している。