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マーク・ウェバー、ベッテルとライコネンの不調原因を語る

2014年09月18日(木)19:48 pm

昨年まで4年連続F1チャンピオンであるセバスチャン・ベッテル(レッドブル)のチームメートを務めていたマーク・ウェバーが、今季不振にあえいでいるベッテル、そして2007年のF1チャンピオンであるキミ・ライコネン(フェラーリ)もどちらも「小さな、微妙な要素」に苦しめられているのだろうと語った。

ベッテルとライコネンの2人のF1チャンピオンに共通して言えることは、今季から導入されたV6エンジンによる新しいF1になじめず、苦戦が続いているということだ。

特に、ウェバーの元チームメートであるベッテルは、昨シーズン後半には前代未聞の9連勝を飾るなど誰も寄せ付けない強さを見せていたにもかかわらず、今季はウェバーに代わって新たなチームメートとなったダニエル・リカルドにも大きく後れをとるなど、その不振ぶりが目立っている。

■ベッテルらの苦戦の原因は「わずか」なレベルの問題

昨年限りでF1を引退し、今季はポルシェから世界耐久選手権(WEC)に出場しているウェバーは、レッドブル時代には自分のほうにばかりトラブルが発生していたことに言及しながら、まるでベッテルは自分の古いクルマを引き継いだように見えると冗談を飛ばした。

「そう思わないかい?」とフィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』にほほ笑みながら語ったウェバーは、次のように続けた。

「まるですべてのトラブルが片方のクルマにだけ起きているかのように見えるよね」

ウェバーとベッテルは、レッドブルでチームメート同士だったときにはあまりいい関係ではなかった。だが、ウェバーは、今年はベッテルの本当の実力が明らかになっただけだと言う者が多い中、自分としてはそうは思わないと主張している。

では、なぜベッテルが苦戦していると思うのか、と尋ねられたウェバーは、「はっきりしたことを言うことはできない。だけど、クルマとドライバーの間にある、小さな、微妙な要素が原因なのはほぼ間違いないと思うよ」と答え、さらに次のように続けた。

「セブ(ベッテルの愛称)とキミが、自分が望んでいるような感触をつかめていないのは間違いない。一方で、ダニエルのほうは今年の新しいクルマがすごく合っているようだ」

「こういうレベルになると、F1では、どうやってクルマからあとコンマ2秒か3秒貴重なタイムを削り出すかということに尽きるんだ」

「僕は、セブとキミは2つの問題を抱えていると思う。クルマの感触がしっくりこないことと、望むようなセッティングができていないということだ。それは簡単なことではないし、自分自身でその原因を深く探っていかないとならないんだ」

■豊かな経験があだとなる場合もある

さらに、38歳のウェバーは、ライコネンがF1での豊かな経験を持つことが逆に、V6ターボによる「パワーユニット」が導入され、劇的な変化を迎えた2014年に苦戦することにつながったのではないかとも考えているようだ。

「F1のレベルで10年とか12年走っていたということは、V10やV8に親しんでいたということだ。そして今度はV6だ。経験のあるドライバーほど、かつてのクルマの情報や感覚というものが染みついているんだ」とウェバー。

「ルールが変わったときには、あまり経験がないほうが有利になるときもあるのさ。今季はそういうことが起きているように見えるね」

そう語ったウェバーは、ほほ笑みを浮かべながら次のように締めくくった。

「実際、僕はいいときにF1を辞めたと思うよ」

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