新しいV6ターボエンジン時代の幕開けとなった今季、その駆動力を取り戻すためにルカ・ディ・モンテゼモーロ会長の辞任というショック療法が行われたフェラーリだが、新エンジンルールに苦しめられているのは4年連続F1チャンピオンチームであるレッドブルにエンジンを供給するルノーも同じだ。
いや、新エンジンルールへの取り組みにおいて、より大きな失敗を演じてしまったのはルノーのほうだろう。
だが、ルノーの最高経営責任者であるカルロス・ゴーンは、いかにメルセデスエンジンが今季圧倒的な力を誇っているにせよ、それをあまり大げさに語るべきではないと主張している。
ゴーンは、『La Presse(プレス)』に次のように述べた。
「今年はメルセデスがリードしている」
「だが、レースで常に勝つことなどできないものだ。それを受け入れなくてはならないときもある」
「過去4年か5年にわたって、ルノーエンジンがF1のすべてのタイトルを獲得してきたわけだからね」
そう語ったゴーンは、F1における成功や失敗が常に平等にメディアで扱われないことに不満を示し、次のように続けた。
「我々が勝利しても、"フランスの技術によるもの"だとはされないんだ。だが今、初めてドイツのエンジンがリードしたときには、すべて"メルセデスが支配"と書かれるんだからね」