2016年から新規F1参入することが決まっているハースF1チームが、フェラーリとの結びつきをさらに深めることが明らかとなった。
今季序盤に、世界的工作機器メーカーであるハース・オートメーション社のスポンサーロゴがフェラーリの今季型車を飾り、アメリカのNASCARチーム共同オーナーでもあるジーン・ハースとフェラーリとの関係が築かれていることが明らかとなっていた。
そして先週、アメリカのノースカロライナ州に本部を構えるハースF1チームがフェラーリからV6エンジンの供給を受けることも明らかにされている。
だが、そのフェラーリの声明の中で、チーム代表のマルコ・マティアッチは、ハースとのパートナーシップは「パワーユニットの供給や技術的サービスの提供のみであったこれまでのやり方以上のものとなる可能性を秘めている」と語っている。
つまり、フェラーリとしてはハースのF1チームを、レッドブルにおけるトロロッソのように「Bチーム」とすることを視野に入れていることを示唆するものだ。
ハースは、『NCBSN』に次のように語った。
「我々はFIA(F1統括団体である国際自動車連盟)から認められる範囲で、できるだけ多くのパーツ供給を受けたいと思っている」
「サスペンションもそうなるだろうし、ホイール、シャシーのパーツ、そしてトランスミッションやエンジンの供給も受けることになると思う。ステアリングモードに至るまで、すべてをね」
「以前のコンコルド協定には大規模チームは小規模チームを支援することがきるとされていた。だから、我々としてはフェラーリから多くの支援を受け、どういう方向でF1に参入すればいいかを示してもらえることを望んでいるんだ」
さらに、ハースはシャシー製造に関してはイタリアのダラーラ社と進めていくつもりだと次のように続けた。
「我々の目標は、まずは(シャシーを)購入するにしろ借り受けるにしろ、レースができる状態にすることだ。そのために我々は今これを進めているのだからね」
ハースF1チームに関して、もうひとつ興味が持たれているのが、最終的にドライバーが誰になるのかということだ。
すでにアメリカ人ドライバーのアレキサンダー・ロッシや女性ドライバーのダニカ・パトリックという名前がうわさされているが、フェラーリとの協力関係がさらに強いものとなれば、フェラーリの育成プログラムに所属しているドライバーを乗せる可能性も出てきそうだ。
だが、ハースは自身が共同オーナーを務めるNASCARチームに所属している36歳のカート・ブッシュもF1に興味を示しているとし、次のように続けた。
「私が話をしたドライバーはみんな興味を示したよ」
「カート・ブッシュとは先週話をした。彼は興味を示したよ。彼は言ったよ。もし自分がNASCARでチャンピオンになれたら、F1に乗せてもらえるかなってね」
そう語ったハースは、ほほ笑みながら次のように続けた。
「私はこう答えたよ。もし彼がタイトルをとったら絶対そうするよってね」