フェラーリのフェルナンド・アロンソが、マクラーレンの総帥であるロン・デニスと連絡を取り合っているとのうわさを否定した。
デニスは、2015年からホンダのワークスエンジンを手にしてF1トップチームへの返り咲きを狙うにあたり、アロンソやセバスチャン・ベッテル(レッドブル)といったトップドライバーたちとの契約を望んでいることを公言している。
『Telegraph(テレグラフ)』紙は、かつて2007年には関係悪化によって袂(たもと)を分かったという経緯があるものの、デニスは現時点においては最高のドライバーだとの評価もあるアロンソと「話をした」ことを認めており、マクラーレンでは3,200万ドル(約33億6,000万円)という巨額の年俸を提示してアロンソをフェラーリから引き抜こうとしているようだと報じている。
だが、アロンソは2日(火)に、こうしたマクラーレンとのうわさを否定し、「現時点で移籍するつもりはない」と主張。
さらに、スペインのメディアにはデニスとの接触そのものを否定するアロンソのコメントが引用されている。
「いや、彼(デニス)は僕に電話してきたりしていないよ。(うわさは)100パーセント間違っているね」
しかし、アロンソは、すでに2014年にF1タイトルを取る望みは消えたと認め、将来に目を向けなくてはならないと次のように続けている。
「もちろん、今年はもうあと7レースしか残っていないし、大きく変わることはないさ。来年、そして将来に期待するしかないね。僕たちがメルセデスAMGとの差を縮め、大きく優位に立てることを期待しているよ」
「フェラーリでの数年間を通じてタイトルを取ることができていないのは事実だ。でも、そのうち2回は最終戦までタイトル争いに残っていたし、いくつも素晴らしい勝利をあげてきている」
「これまで毎年いい年を過ごしてきたと思うし、いい思い出もある。でも、今後はもちろんタイトルを手に入れたいよ」
アロンソは、あくまでもフェラーリでタイトルを狙っていくつもりだと次のように続けた。
「決してフェラーリに加わったことを後悔などしていないよ。何と言っても、一番重要なチームだからね」
「ロサンゼルス・レイカーズ(アメリカのプロバスケットボールチーム)やレアル・マドリード(スペインのプロサッカーチーム)にしたって常に勝つわけではない。でも、そこでプレーをすることが重要なんだ」
また、アロンソは、フェラーリが今週末にモンツァで行われるF1イタリアGPにおいて、かつてテクニカルディレクターを務めていたロス・ブラウンの復帰を発表する用意があるのではないかとのうわさを否定し、次のように述べた。
「何も発表は行われないと思うし、発表するようなことも何もないと思うよ」
「僕たちはマティアッチ(チーム代表)に信頼を置くべきだよ。彼はどういう決断をすべきかが分かっているからね。いろんな変更はすべてチームを改善することを目指して行われているんだ」とアロンソは付け加えている。