F1イタリアGP(7日決勝)の開幕まであと数日というところまで来ているものの、いまだにケータハムの2つ目のシートに座るのが誰になるのかはっきりしていない。
だが、前戦ベルギーGP(第12戦)で欠場を余儀なくされた日本人ドライバーの小林可夢偉は、今週末のイタリアGPに関しても出走できる可能性は小さいと見られている。
ベルギーでは、ドイツ人ドライバーのアンドレ・ロッテラーが、自身のスポンサーであるハイプとともにケータハムから出走したが、その後スペイン人ルーキードライバーのロベルト・メリと、そのロシアのスポンサーがモンツァでのシートを獲得するために30万ユーロ(約4,000万円)もの支払いを行ったとうわさされていた。
だが、最新の情報によれば、23歳のメリは「まだスーパーライセンスが取得できないんだ。そのためには(F1カーで)300kmの走行をしなくてはならない」と語ったと伝えられており、イタリアGPでの出走の可能性は低くなってきているようだ。
メリはヨーロッパF3選手権の昨年のチャンピオンだ。だが、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)では、新人が現在のF1サーキットでも最も高速のサーキットとして知られるモンツァで初めてF1カーを経験するということに対して神経質になっていると言われている。
レッドブルの若手育成プログラムに所属するカルロス・サインツJr.にもモンツァ出走のうわさがささやかれている。だが、ここへきて最有力候補に上ってきたのが、ベルギーGP決勝ではトラブルのため2周目にリタイアとなっていたロッテラーだ。
ケータハムから再びイタリアGPに出走する可能性について尋ねられたロッテラーは、『Racer(レーサー)』に次のように答えた。
「僕たちはまだ連絡を取り合っているよ。もっとレースに出るチャンスもあると思っている」
「あれ(ベルギーGP)は僕にとって素晴らしい経験だったし、スケジュールをチェックしてまたレースに出られるか、それが僕にとって意味のあることかどうかを確認しないとね」
前回のベルギーGPの際は、チャンピオン争いをしている日本のスーパーフォーミュラと日程が重なり、そちらをキャンセルしての出走だった。だがイタリアGPは、スーパーフォーミュラとも、ワークスドライバーとしてアウディから出走している世界耐久選手権(WEC)の日程とも重なることはない。
ロッテラーは、次のように付け加えた。
「(ベルギーでは)アウディのみんなや、日本も含め、これまで僕を支援してくれたひとたち全員が僕を応援してくれたと感じられたよ」