スズキは、軽トラック「キャリイ」にMTとATの利点を両立させた新トランスミッション「AGS(オートギヤシフト)」搭載車を設定し、26日(火)に発売した。価格は2WDが92万6,640円、4WDが107万5,680円となる。
今回キャリイに搭載されたAGSは、5速MTをベースに、電動油圧式アクチュエーターによりクラッチおよびシフト操作を自動で行うシステム。軽自動車では唯一の搭載となる。優れた燃費性能や力強い走行性能といったMTの利点に加え、クラッチ操作が不要というATの利点を兼ね備えたAGSを「キャリイ」に搭載することで、幅広いユーザーのニーズへ応えることを目指す。
AGSは、トランスミッションとエンジンの協調制御によりシフトチェンジのタイミングを最適化し、変速ショックの少ない滑らかなシフトフィーリングを実現。クラッチ操作が不要のためAT限定免許で運転が可能となる。駐車時やエンジン始動時に使用するPレンジや、クリープ機能を採用したほか、坂道で車両の後退を抑制するヒルホールドコントロールも備えられる。
また、MTならではの力強い走破性に加え、減速時にはMT同様のエンジンブレーキを実現。マニュアルモードに切り替えれば状況に応じた走行モードの選択も可能となる。さらに、ローギヤード化により5MT車を上回る登坂性能も実現したほか、5MTがベースとされたことで、高速走行時のエンジン回転数が低く抑えられ3AT車よりも静粛性が向上されている。
<「キャリイ」AGS搭載モデルの価格(駆動方式)>
設定モデル/KCエアコン・パワステセットオプション装着車
価格/92万6,640円(2WD)・107万5,680円(4WD)