トヨタ自動車は、ランドクルーザー「70」シリーズを再発売した。「70」シリーズは、悪路走行に適したヘビーデューティ仕様として1984年に日本国内で販売を開始、その後30年にわたって世界各国で愛用され、累計790万台以上生産されている。日本国内では2004年に販売を終了したが、「70」シリーズの復活を望むファンの強い要望に応えるべく、誕生30周年を記念して、ランドクルーザー「70」シリーズを2015年6月末生産分までの期間限定で再び発売した。
■【動画・写真】歴代ラウンドクルーザーシリーズ 1951年トヨタジープBJから2014年ランクル70まで
今回発売のランドクルーザー「70」シリーズは、ラダーフレーム構造による高い堅牢性・耐久性や、V6・4.0Lガソリンエンジンとパートタイム4WDを組み合わせて実現した高い走破性など、これまで培ってきたランドクルーザーの特長はそのままに、現代的な内外装デザインや安全装備などにより、時代の要請に合った仕様としているのが特徴だ。また、過去に発売していた4ドアバン(360万円から)に加え、国内で初めてダブルキャブピックアップトラック(350万円から)を追加し、ラインアップを充実させている。
■世界で愛され続けるランドクルーザー
【車両概要】
1.あらゆる道を走破する優れた走行性能
<シャシー・ボディ>
▽歴代ランドクルーザーに代々引き継がれる、通常の乗用車よりはるかに厳しい基準に基づき車両を設計。さらに30年間継続してきた改良の蓄積により、優れた耐久性・走破性を実現
▽閉じ断面形状のフレームをはしご型に配置した伝統のラダーフレーム方式を採用し、悪路を走破する際に求められる高い剛性や強度を実現するとともに、優れた安全性や快適性の確保にも寄与
▽荒れた路面の走行や障害物乗り越えのため、余裕のある対地障害角を確保することで、乗用車では踏破できない起伏の激しい地形での走行が可能
▽ボディタイプは4ドアバンとダブルキャブピックアップの2種類を設定し、バリエーションを拡充。4ドアバンはランドクルーザーらしいフォルムと高い居住性を実現。国内初設定のダブルキャブピックアップは、堅牢なデッキスペースを備え、最大600kgの貨物を積載することが可能
<動力性能>
▽パワートレーンには、V6・4.0L 1GR-FEエンジンを国内初採用。軽量コンパクトなアルミ製シリンダーブロック、吸気効率を高めるVVT-i(連続可変バルブタイミング機構)や、ACISの採用などにより、燃費は6.6km/L(JC08モード走行燃費)を確保しながら、最高出力170kW(231PS)、最大トルク360N・m(36.7kgf・m)の高い動力性能を実現
▽トランスミッションは、2速と3速にトリプルコーンシンクロを採用した5速マニュアルとし、優れた操作性・耐久性を実現
▽トランスファーレバーの操作で駆動方式を選択できるパートタイム4WDシステム(デュアルモードオートマチックロッキングハブ付)を採用。市街地や高速道路では静粛性や燃費性能に優れた2輪駆動とし、不整地や滑りやすい路面の走行時、4輪駆動に切り替えることで、快適性と走破性を両立
▽駆動輪の空転によるスタックを避ける電動デフロック(前後)をオプション設定。スイッチ操作でデファレンシャルギアをロックすることで接地している車輪に駆動力を伝え、泥道や大きなくぼみからの脱出しやすさ向上に寄与
▽フロントバンパー内部にビルトインできる電動ウインチをオプション設定。自車の駆動力だけでは脱出できないスタック状態からの脱出や障害物の撤去、また荷物の移動など、走破性と利便性の向上に寄与
2.時代の要請に合わせた進化
<デザイン>
▽エクステリアは、ランドクルーザーらしい質実剛健なイメージを継承しながら、フロントフェイスに現代的なデザインを採用。フロントグリルやフードなどの形状を変更したほか、ウインカーと一体となった現代的な異形ヘッドランプを採用
▽インテリアについてもランドクルーザーらしい力強さを継承するとともに、現代的な意匠を採用。インストルメントパネルはオフロード走行時に車体の姿勢を把握しやすい水平基調のストレートなデザインとするなど高い機能性を確保
▽特別感を付与するため、30周年記念の専用エンブレムをボディサイド両側に装着したほか、専用本革キーボックスや専用本革車検証入れを設定
<安全装備>
▽衝突時の乗員保護に寄与するSRSエアバッグや、制動時のタイヤロックを防ぎ非常時の操作性を確保するABSなど、時代の変化に合わせた安全装備を備え、安全性を確保