今季不振のセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が、さらなる深みにはまりそうだ。
4度のF1世界タイトル獲得を果たして今季のベッテルは「疲れて」しまったのではないか。以上のように分析したのは、チーム代表のクリスチャン・ホーナーだ。これについてベッテルは、F1第12戦ベルギーGPの舞台スパ・フランコルシャンで薄い笑みを浮かべる。
「それって、ほめ言葉じゃないよね!」と、ドイツの報道陣に語るベッテル。
また、今年レッドブルの話題を独占しているダニエル・リカルド(レッドブル)と自分の成績を比べるのは「不公平」だとベッテルは指摘する。確かに彼は、信頼性の問題に悩まされっぱなしだ。
それぞれのドライバーは、年間5機のエンジン使用しか許されない。ベッテルのルノー・エンジンは、今回のスパで5機めだ。
「遅かれ早かれ影響を受けることは、最初から明らかだった」と、彼はドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に語っている。
たとえば予選順位が勝負のすべてといえる第14戦シンガポールGP(9/19-21)で予定にないエンジン交換を行った場合、10グリッド降格のペナルティはベッテルの問題をさらに難しくしそうだ。
レッドブルとしては、予選順位がさほど重要でない第13戦イタリアGP(9/5-7)で意図的に6機めのエンジンを積む選択肢もあるが、どうだろうか。
「シンガポールや鈴鹿の選択肢について検討する必要がある。それらのサーキットで10グリッド降格は願い下げだよ」と、ベッテル。
モンツァで、ベッテルは敢えてペナルティを受け入れるのか。以上を質問された彼は、次のように答えている。「仮定の話だけど、たぶんペナルティを食らっても何とかなりそうだ」