ロータスのチームオーナー兼代表であるジェラルド・ロペスが、ロータスのオーナー企業であるジェニイが深刻な財政状況にあるとの報道を否定した。
ルクセンブルグの『Tageblatt(ターゲブラット)』紙が少し前に、ロペスとそのパートナーであるエリック・ルクスが率いるジェニイが、かつてないほどの損失と負債を抱え込んでいると報じていた。
イギリスの『Independent(インデペンデント)』紙は、出身地であるルクセンブルグを拠点とするロペスが、その「誤解を解くため」に自家用ジェットでロンドンにあるジェニイの本社へと飛んだと伝えている。
ロペスは、今回の報道に関し、次のように述べた。
「ジェニイが財政問題を抱えているなど、でたらめもいいところだ」
「確かに、ロータスでは金を失っているが、それはほかのどのF1チームも同じことだ」
ロペスは、ジェニイは昨年ロータスによって「およそ5,000万ユーロ(約68億5,000万円)」の損失を出し、現在の負債は約1億ユーロ(約137億円)であることを認めたものの、「ジェニイはそれ以外では利益をあげている」と主張し、次のように続けた。
「我々は、ほかの大規模チームのようなスポンサーシップという形ではなく、負債という形でロータスを支援しているんだ。本来リンゴとリンゴを比べなくてはならないところを、みんなはリンゴとナシを比べようとしているんだよ」
『Independent(インデペンデント)』によれば、ロータスの2013年度の財務状況は改善されるだろうという。
「我々にとって面白いのは」とロペスは続けた。
「まるでゴリアテに挑むダビデを思わせるロータスが、常にレッドブルやフェラーリのような大規模チームよりも人々の目を引いているということなんだ」
旧約聖書に記されたエピソードを例えに出してそう語ったロペスは、次のように締めくくった。
「だが、F1というのは意地の悪い世界だし、ライバルチーム同士で中傷合戦をするのが当たり前のところだからね」