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モンツァの名物コーナー「パラボリカ」改修に非難の嵐

2014年08月08日(金)17:18 pm

F1は現在夏休み期間を迎えているが、イタリアGP(9月7日決勝)を前に、伝統あるモンツァ・サーキットを象徴するコーナーともいるパラボリカに変更が加えられたというニュースに対し、大きな怒りの声が上がっている。

イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』誌が、高速コーナーであるパラボリカ(最終第11コーナー)の出口に設けられた有名なグラベル部分にアスファルト工事が施されている写真を掲載。

写真によれば、コース脇のグラベルは一定幅で残され、その外側に舗装が施されている様子が見て取れる。

しかし、この改修に関しては強い批判の声が上がっている。それは、パラボリカは現在のF1カレンダーにおいては数少ない昔ながらの高速コーナーであり、ミスを犯すことが致命的な難しいコーナーとして知られていたからだ。

『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』の記者であるビアンカ・ガーロフは、ツイッターに「いったいなぜ彼らはF1から挑戦的な部分を取り除いてしまうのだろう?」とつぶやき、次のように付け加えている。

「今度はモンツァでパラボリカを簡単なコーナーに変えようとしている」

元F1ドライバーのカルン・チャンドックもその意見に同意し、素晴らしいコーナーであったパラボリカからもこれまでの「難しさが失われてしまうことになる」と語った。

チャンドック同様に今年の9月から始まるフル電動フォーミュラカーによる世界選手権「フォーミュラE」に参戦が決まっている元F1ドライバーのジェローム・ダンブロシオも「パラボリカはこれまでとは全く違うコーナーになってしまうだろう」と付け加えている。

『Autosprint(オートスプリント)』のロベルト・チンケーロ記者は、今回の改修は安全性向上を理由としてF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の指示によって行われたものだと書いている。

だが、チンケーロ記者によれば、パラボリカのグラベルのうち最初の一区間だけが舗装されるもので、そのことによって「今後は小さなミスが危険な事故につながることはなくなるだろう」という。

一方、イタリアの『Tuttosport(トゥットスポルト)』は、今回の改修は2015年からモンツァで再びスーパーバイクのレースを開催する可能性があるため、それに備えるためかもしれないと推測している。同レース開催に向けて行われた話し合いの席でエスケープゾーンが不足しているとの安全性の問題が指摘されていたという。

現在、モンツァ・サーキットは2016年までF1開催契約を結んでいるが、少し前にはF1最高責任者のバーニー・エクレストンがその後は「サヨナラ」だと発言したことが話題となっていた。今回のパラボリカ改修が今後のF1開催継続に何らかの関係があるのかどうかはまだ不明だ。

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